エンディングノートの書き方ノート~2.3.葬儀についての希望を書く(3)

葬儀についての希望を書く(3)

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2.3.葬儀についての希望を書く(3)
このシリーズではエンディングノート(終活ノート)を書くときに役立つ情報をまとめてご紹介していきます。2.3では葬儀・葬式の費用について取り上げます。

葬儀費用の平均

 残す財産はなくとも、葬式の資金だけは自分で用意したという方も多いと思います。お葬式をあげるには、どのくらいお金が必要なのでしょうか。

 葬儀費用は地域や葬儀内容により大きく異なりますが、平成23年(社)日本消費者協会の調べでは全国平均は188万円です。葬儀業界の競争が激しくなったことなどから、葬儀費用は年々低下してるそうです。
 なお家族葬では100万円以下に抑えることが多いそうです。

【葬儀費用の全国平均】
  • 葬式と通夜の運営費用
  • (通夜葬儀の祭壇設営、棺、霊柩車、骨壺、会葬礼状、返礼品、火葬料、マイクロバスなどの費用)
122万2000円
  • 寺院の費用
  • (お経、戒名などの費用)
33万9000万円
  • 飲食・接待の費用
  • (通夜振る舞い、火葬後・初七日法要後の精進落としなど弔問客の人数により大幅に変動する)
33万9000万円
  • 葬儀費用の合計(全国平均)
  • * 平均値なので上記項目の合計値ではありません。
188万9000円
  • データ:日本消費者協会『第10回 葬儀についてのアンケート調査』→「葬儀費用」 (日本経済新聞 2014.2.21)

葬儀費用の準備

(1)預貯金

 葬儀費用として銀行など金融機関に貯金をしている方も多いと思います。ご本人が亡くなると、故人名義の銀行口座は凍結されます。凍結後は、入金や引出しも、公共料金の引き落としもできなくなります。銀行の預貯金は相続財産の対象なので、遺産分割が確定するまで凍結されるのです。

 実際は金融機関が「死亡の事実を知った時」から凍結されるようですので、こちらから届け出をしない間は、凍結されることも少ないようです。ただ、どこからか死亡事実が金融機関に通知されることもありますので遺族が困らないように手配しておきましょう。
 

(2)保険

 生命保険を葬儀費用にあてようと考えていらっしゃる方も多いと思いますが、最近は葬儀費用を想定した「葬儀費用保険」が登場しています。死亡保険金が即日全額払いされます。

 このタイプの保険には以下の特徴があります。
  1. 高齢でも加入できる
  2. 少額からはじめらる
  3. 保険金は第三者でも受け取ることができる
  4. 死亡保険金が即日全額払い

(3)互助会

 葬儀費用を事前に用意しておきたいということで互助会に入っている方も多いと思います。

 互助会は会員組織で、毎月、掛け金を積み立てて冠婚葬祭時に費用の一部として利用できるシステムです。葬儀費用だけでなく仏壇の購入などにも利用できます。互助会系の葬儀屋も多く、立派な会館を持っていますし、費用面だけでなく、葬儀の一連の作業を一切合切まかせることができます。

 ちなみにわたしの知人は、お母様が互助会に入っていたのを知らず葬儀をあげてしまいました。銀行口座を見てはじめて知ったそうです。結局、積み立てていたお金はいくらか戻ってきましたが、お母様の気持ちを汲むことができずに悔いが残ると話していました。

 互助会に入ったら、その旨家族に伝えておいたほうがよいでしょう。エンディングノートにも、互助会に加入していること、そしてその互助会の名前と連絡先、証書の番号や契約内容など書いておきましょう。
 

香典辞退のお葬式が増加中

 最近、「香典辞退」のお葬式が増えてきているようです。わたしも以前は「香典辞退」と聞いていても念のため包んで持っていっていたのですが、たいてい一律に事務的に断られるので最近は持って行くのをやめました。

香典辞退の看板(出典:朝日新聞デジタル)

香典辞退の看板
(出典:朝日新聞デジタル)

 朝日新聞の記事によると、正確な統計はないようですが、主に都市部で香典辞退が増加していてとくに関西では9割近くが辞退しているそうです。

 ちなみに記事によると、香典辞退が広がったきっかけは“そもそも京都のある遺族が「しっかりした家は香典を受け取らない」と辞退。これが広がってきた”というのが葬儀業界の憶測だそうです。

 香典はもともとは「お香やお供えの物の代わりとして供える」という意味ですが、地域でお葬式を互いに手伝い、助けあう「相互扶助」の意味合いで慣習として広まりました。しかし現在では地域づきあいも薄れ、本来の意味も形骸化してきたのでお香典を辞退する家が増えているようです。また香典返しの作業を省きたいということもあるかもしれません。

お香典の相場

 補足ですが、香典額の世代別相場の調査結果があったのでご紹介します。香典辞退が急増中の話題に触れたばかりですが、一般のお葬式に参列するさいにお香典を包むときには参考になると思います。また、お香典ありのお葬式を行う場合の目安にもできるでしょう。

【お香典の相場(最多回答額)】(単位:円)
  20代 30代 40代 50代 60代以上
祖父母 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000
50,000 50,000 100,000 100,000 100,000
兄弟姉妹 30,000 50,000 30,000 50,000 50,000
おじ・おば 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000
上記以外の親戚 5,000 10,000 10,000 10,000 10,000
職場関係 5,000 5,000 5,000 5,000 5,000
勤務先の家族 3,000 5,000 5,000 5,000 5,000
取引先関係 5,000 5,000 10,000 10,000 10,000
友人・その家族 3,000 5,000 5,000 5,000 5,000
隣人・近所 3,000 5,000 5,000 5,000 5,000
その他 5,000 5,000 5,000 5,000 10,000

葬儀費用は相続税の控除対象

 葬儀費用は相続税の控除対象になるので、相続税を申告する際は相続の対象となる遺産の額から差し引くことが出来ます。

 控除できるのは『お通夜、本葬費用(会場費用、飲食代、お手伝いの人へのお礼 会葬御礼など)・お布施、読経料、戒名料・火葬、埋葬、納骨費用・遺体運搬費用など』で、葬儀にかかった費用すべてが控除されるわけではありませんが、その額に上限はありません。

【書き方サンプル】葬儀費用について

・葬儀費用について
葬儀費用には次の預金を充ててください。
○○銀行 ○○支店 普通 口座番号1234567 名義人○○○○
【備考】
通帳・印鑑・カードの保管場所は、寝室のタンスの2番目の引き出しの赤色の箱にあります。
香典・供花を辞退するか否かは家族に任せます互助会には加入していません。
……

[記入日 ○○年○月○日]

 

 
 さて今回はいかがでしたでしょうか。お葬式の価格はお葬儀屋さん内の競争もあってか、どんどん安くなっています。次回はお葬儀にかかる費用の内容についてです。個々の項目を解説していきます。「白木位牌」と「本位牌」の違いは?「後飾り檀」とは何?など、トレンドとあわせてご紹介していきます。

 

 

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