エンディングノートの書き方ノート~2.1.葬儀についての希望を書く(1)

葬儀についての希望を書く(1)

エンディングノートの書き方ノート|コトダマの里
2.1.葬儀についての希望を書く(1)
このシリーズではエンディングノート(終活ノート)を書くときに役立つ情報をまとめてご紹介していきます。2.1では「葬儀・葬式についての希望」について取り上げます。

死んだ後のことから考える方がやりやすい

 コトダマの里のAzuです。今回からはエンディングノートの書くとき役立つ具体的なお話をしていきます。最初は「葬儀・葬式」について取り上げます。

 「なぜ、葬儀から? 縁起でもないじゃない」と思われるかもしれません。でもこれはわたしの体験を踏まえてのことです。

 エンディングノートには介護の希望や、終末期医療の希望など、生前の事柄で書くべきことはいろいろあります。時系列的にはそちらの方が先なのですが、自分にとっては近い将来のリアルな現実。考えれば考えるほど出てくるのはため息ばかり(苦笑) どうしても気が重く、書きづらくなるのです。

 むしろ死んだ後のことの方が考えやすい。それで葬儀・葬式の希望から書き始めるほうがやりやすいのです。

 ただだからと言って、死んだ後のことを考えるのが楽だというわけではありません。調べると、自分が死んだ後に遺族がすることはお葬式ぐらいと思っていたら、こまごまと事務的なことがけっこうあるんです。友人・知人への連絡、記録・写真・持ち物の整理、役所への届け出…… 残す財産もないのに、やってもらうことばかりあって申し訳ない気分になります。

 残された家族が困らないようにするため書いておくことは、エンディングノートの目的の一つです。具体的に遺族がどのようなことをしなければならないのか、ターミナルライフを考える会代表・北村香織さんの『よくわかる生前準備』を参考にして整理してみました。

(北村香織(2006)『よくわかる生前準備』小学館  P17「葬儀後にすべきこと」を元にAZUが手を加え作成しました)

北村香織(2006)『よくわかる生前準備』(小学館)「葬儀後にすべきこと」(p.17)を参考にコトダマの里が加筆補足

 少し補足すると、死後にかかる支払い、病院への支払いや葬儀代の支払いなどを故人の口座から引き出そうと思っている方は多いかと思います。

 故人の名義の口座は銀行などの金融機関が名義人が死亡したことを知った時点で一時凍結されてしまいます。故人の預金口座は「相続財産」として保護され、相続の手続きが終了するまで引き出すことも入金することもできなくなります。

 でも、銀行の方から個人の死亡をつきとめることはふつうは困難です。通常は遺族からの申請があった時点で凍結されることが多いようです。

 ところが、申請しない限り凍結されないと高をくくることは禁物です。わたしの知人Mさんは、夫のお葬式のとき夫の口座が凍結されて引き出せませんでした。どこから発覚したのだろうと不審がっていましたが、どうやら町内の訃報が原因のようでした。

 このように意外なところから情報が伝わることもありますので、できれば生前に手続きしておくこに越したことはないでしょう。

自分で考える葬儀スタイル

 近頃はお葬式にも個性の時代が到来したと言われています。コトダマの里の『コトダマ新聞』でもしばしば「死の個人化」というテーマでとりあげていますが、かつては「イエ主体」であった葬儀が今では「個人主体」のものになりつつあります。

 自分流のお葬式を考えるには、海外のユニークなお葬式がお手本になりそうです。

 アメリカ・オハイオ州のハーレー・ダビッドソン好きの男性は「バイク葬」を行いました。生前にアクリルガラスでできた「棺桶」を用意して、「俺はバイクと一緒に墓に入るんだ」と周囲に自慢していたそうです。墓地も、ハーレー・ダビッドソンごと入るように“三区画分”も購入したそうです。今にもブォーと音を立て、空高く、天国まで走って行きそうですね。。

“レザージャケットに身を包み、1967年式のエレクトラ・グライドにまたがった姿で埋葬”<br />(出典:Daily News Agency)

“レザージャケットに身を包み、1967年式のエレクトラ・グライドにまたがった姿で埋葬”
(出典:Daily News Agency)

 なんとバイク葬はアメリカだけでなく、プエルトリコでも行われていました。サングラスをかけて、かっこいいですね。躍動感があります。。

“死亡した青年をバイクに乗せて追悼”<br />(出典:出典:ロケットニュース24)

“死亡した青年をバイクに乗せて追悼”
(出典:ロケットニュース24)

 「バイク型霊柩車」もありました。バイク好きは死んでもバイクと一緒という方が多いのでしょうか。もし「トラック野郎」が同じことをやったら、とんでもなく大掛かりになりそうです(笑)

『バイク型霊柩車』<br />(出典:GIGAZINE)

バイク型霊柩車
(出典:GIGAZINE)

 一見突拍子もなく常識外れのように見えますが、考えてみれば、好きなものと一緒に、あるいは好きな格好で葬られたいという願いはごく自然なものです。死後は永遠に続きます。死んでしまったらもはや関係ない世間体を気にして形式ばった窮屈な仕方で葬られるよりはよっぽど気持ちよく永眠できそうです。これはある意味でとても合理的な発想で、こうした発想は海外の人に見習いたいです。

 日本のお葬式は、自由というよりは「簡素」なスタイルになりつつあるようです。

 先日あったわたしの親戚のおばあちゃまのお葬式は家族葬でした。大変社交的な方でしたが97歳の大往生でした。おばあちゃまのお友だちもお身体が不自由だったりして外出するのが困難な方が多いので、参列される方も少ないだろうと家族葬にしたそうです。家族水入らずで、気遣いもなく、ゆっくりとおばあちゃまを送りだすことができたと言ってきました。

 家族葬は高齢で亡くなる方には向いているようです。これから高齢化が加速化するなか、家族だけでおこなう“小さなお葬式”が主流になるかもしれません。

 ただ若くして亡くなった方の場合は要注意です。知人のMさんは72歳で亡くなりました。家族葬で行ない、別途お別れ会をすることになりました。ただMさんは男性で仕事を辞めて間もないこともあって、参列を希望する方が多く、また参列できなかったことで気分を害する方もいたそうです。

 2003年の日本消費者協会の「葬儀に関するアンケート調査」では、「形式張ったお葬式はしたくない」と考えている方が半数以上いました。今から10年ほど前の2003年ですでに、自由なお葬式スタイル嗜好があったようです。

  • 【葬儀の印象】

  • 形式的になりすぎている……50.2%
  • 不必要な物が多すぎる……34.9%
  • もっと質素にした方がいい……34.1%
  • 世間体や見栄にこだわりすぎている……33%

 
 私も、先ほどご紹介したバイク愛好家の方々に見習い、フランク・シナトラの歌「My Way」ごとくわが道を行くお葬式を計画し、私らしく去っていきたいと思っています。

 次回は、生前に葬送スタイルを自分で考える際のポイントを、最近のトレンドも含めてご紹介していきます。

 

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