エンディングノートの書き方ノート~1.いつやるの?今でしょ!

いつやるの? 今でしょ!

エンディングノートの書き方ノート|コトダマの里
第1回いつやるの?今でしょ!
近年、「エンディングノート」あるいは「終活ノート」が関心を集めています。このシリーズでは、「エンディングノートという言葉は聞いたことがあるけどどんなものなの?」「エンディングノートに関心はあるけど何を書いたらよいのか分からない…」といった方に、エンディングノート(終活ノート)を書くためのポイントやお役立ち情報をまとめてご紹介していきます。第1回はエンディングノートに関心を持つ人が近年増えている理由と背景を明らかにした上で、なぜ“今”書く必要があるのかについて解説します。

エンディングノートを書くためのお役立ちコーナー

 コトダマの里のAzuです。この「エンディングノートの書き方ノート」コーナーではエンディングノートを書くためのポイントやお役立ち情報をまとめてご紹介していきます。ちょっと長丁場になりそうですが、お付き合いのほどよろしくお願いします。

 エンディングノートについては、コトダマの里の『コトダマ新聞』をご愛読いただいている方には今さら説明するまでもないでしょう。

 以前お伝えしたように、Amazonの「Best of 2013 年間ランキング」の「文房具・オフィス用品」の「ノート・メモ帳」部門で『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101』が第1位でした。 もはや「エンディングノート」という言葉を知らない方のほうが少ないのではないでしょうか。

Amazon Best of 2013 年間ランキング「ノート・メモ帳」部門

Amazon Best of 2013 年間ランキング
「ノート・メモ帳」部門

 ただ知名度はすっかり高くなったエンディングノートですが、実際に書かれた方はというと案外少ないようです。

 リサーチバンクが行った「終活・エンディングノートに関する調査(2014年版)」では、調査対象者の半数近くの人がエンディングノートを「書いてみたい」と答える一方で、実際に書いている人はわずか6%にしか過ぎませんでした。

あなたはエンディングノートを書いていますか?(出典:リサーチバンク「終活・エンディングノートに関する調査」)

あなたはエンディングノートを書いていますか?
(出典:リサーチバンク「終活・エンディングノートに関する調査」)

 「エンディングノートの書き方ノート」シリーズでは、「エンディングノートって何?」という方から「エンディングノートを書きたいと思っているけど、(いろいろな理由・事情で)なかなか書けない」という方まで幅広く手助けとなるような情報をまとめて紹介していきたいと思います。

書店にたくさん並ぶエンディングノート(出所:日経トレンディネット)

書店にたくさん並ぶエンディングノート
(出典:日経トレンディネット)

なぜ「今」エンディングノートを書くの?

 ところで、「エンディングノート」という言葉は今から10年以上前の2000年代初めに登場したそうです。

質問(Question)
「エンディングノート」という言葉は,いつ頃,誰が使い始めた言葉なのか知りたい。

回答(Answer)
「エンディングノート」は,NPO法人「ニッポン・アクティブライフ・クラブ(NALC)」が,会員の要望を受けて2003年2月に出版した。NALCのホームページには,ノートの発案者としてNALCの早野矢須男氏の名前があった。

 
 ただエンディングノートが急速に広まったきっかけは、2011年の東日本大震災です。黒い波が一瞬にして丸ごと町をのみ込んだ、予想だにしなかった大きな災害を目の当たりにして、人生はいつ突然終わりを迎えてしまうかわからない、と実感した方も多いのではないでしょうか。

 そこで、「自分にもしものことがあったときに備えて、自分の“遺思”を家族や周りの人などに伝え残す」ための格好のツールとしてエンディングノートが脚光を浴びたようです。

 ところで、エンディングノートは、なぜ「今」書いておく必要があるのでしょうか?

 それは、やはり東日本大震が教訓です。

 「もしものとき」が実際に来てしまったら、もうすでに時遅い。また、「もしものとき」がいつ来るかは誰にも分からない。

 何も「もしものとき」は、災害に限りません。例えば介護についての希望は、認知症になれば正確に伝えることは困難です。 突然倒れて意識が戻らない状態になれば、家族は延命治療の厳しい決断に迫られることでしょう。 葬儀やお墓についての希望は、自分が亡くなった後では伝えることはできません。

 「もしものとき」がいつ来るかは、誰にもわかりません。そうなので、エンディングノートを書き出すベストタイミングは「今」なのです。少しずつでも、まとまっていなくても、とにかく書きはじめる。 いつでもいいと思うと、その「いつ」はどんどん先に延びてしまいます。

 ここで林修先生の決め台詞。「いつやるの? 今でしょ!」

今でしょ!!(出典:ライブドアニュース)

今でしょ!!
(出典:ライブドアニュース)

エンディングノートには何を書くの?

 鳥越俊太郎さんはエンディングノートの目的を自身の著書の中で4つあげています。

【エンディングノートの目的】
  1. 自分の生き方(考え方を)言い遺す。
  2. 家族の負担を軽くする。
  3. 遺された家族が慌てないよう遺志を伝える。
  4. 口では言いにくいことを伝える。

 
 つまり、エンディングノートは、遺された人たちが悔いを残さないために、そして自分がいつまでも”自分らしく”生きて”自分らしく”去って行くために、自分の意志をしっかりと綴っておくためのものと言えそうです。

 ところで、エンディングノートには正式な「遺言書」の要件を満たさない限り法的な効力はありません。ですがその分、書き方は自由で、自分が思う通りに書きたいことを書くことができます。

 とはいえ、多くのエンディングノートには共通した項目があります。それらを少し具体的に書き出してみると以下のようになります。

エンディングノートの一般的な項目

 本人の記録や思い出
本人の基本情報(氏名・生年月日・住所など)、本人の歴史(学歴・職歴・思い出など自分史的な事柄)、家系図や家紋など
 介護・終末医療、
 もしものときの意思表示
介護や任意後見契約の希望、終末期の希望(尊厳死・臓器提供・献体)など
 財産・相続に関すること 資産一覧(財産(負債)・保険・年金・遺産)相続、遺言書(保管場所)など
 葬儀・お墓についての希望 葬儀のスタイルや費用、お墓や埋葬スタイルの希望など

 その他
もしものときの連絡リスト、大切な人へのメッセージ、写真(思い出の写真、遺言書・尊厳死の宣言書を持って撮った証拠写真)、ペットのことなど

 
 エンディングノートの項目からは、人生の最終ステージは、やることが沢山あることが見てとれます。

 でも、これらの事柄は、わたしがその場に居合わせて、わたし自身で後始末をつけるが出来ない事柄が多く、また、これまで生きてきた中で、対処してきた諸問題とは性質を異にしているようです。

 「これまでの人生、自分のことはできるだけ自分自身で始末をつけてきた、人生の最期も自分自身できっちり始末をつけたい。だからエンディングノートで意思を遺したいと思った」と言われた方がいらっしゃいました。

 たとえば尊厳死を望んでいても、意識を失っていれば、直接は意志は伝えられません。しかし、「尊厳死の意志」を家族が理解していれば、その実行は家族に託すことになりますが、自分自身の意志で、自分自身の人生の終わりにきっちりとケジメをつけられた、ということになるのだと思います。

エンディングノートはなぜ書いた方がいいの?

 自分の最期を思い浮かべるなんて、一昔前ならば「縁起でもない」と即座に拒否反応が返ってきました。ただ、時代は変わったのです。

 先日、天皇陛下も葬儀は火葬にして陵を縮小し、天皇と皇后の陵は寄り添う形にしてほしいと希望を伝えられました。自分の後の者たちがあれこれ言い争ったりすることがないようきちんと自分の意思を示しておこうとされたのではないかと思います。ある意味で「最期の迎え方」についての現代的なスタイル見本を示されたとも言えるのではないでしょうか。

 また、自分の最期にじっくり思いを馳せてエンディングノートを書くことは、生きている今の生活にもメリットがもたらされるでしょう。

1.考えが整理され、先に対する不安が和らぐ:

 寿命が延びて、老後がとても長くなっています。医療の進歩もあって、元気に過ごせる時間が飛躍的に長期化しています。「老後」という言い方とは裏腹に、スポーツや趣味のサークル活動など社会活動が活発でアクティブなシニアが増えています。

 エンディングノートを書くことで、人生の最終ステージにまつわる心配事に対して一つひとつ自分の意思をまとめていくことができます。そしてそれによって先々対する不安が和らぎ、肩の荷をおろすことができます。これにで老後の生活もより充実します。

 また、自分の希望を明確にしておくことは家族の迷いの負担を軽くします。たとえば延命措置など、遺された家族のなかで意見がわれた場合でも、本人の意思表示があれば解決しやすくなります。

2.普段の生活で、身辺整理の備忘録として活用できる:

 銀行口座や生命保険などは家族でも個々バラバラに管理されるようになっています。ただこれらの情報はもしものときは家族全員に関わりのある重要な事柄です。これらの情報をエンディングノートで「資産一覧、住所録、パソコンや携帯の情報」などの形でまとめておくことで遺された家族も右往左往せずにすみますし、ふだんの生活でも備忘録として役に立ちます。

3.自分の姿を見つめ直す良い機会になる:

 エンディングノートを書くことは「自分」を見つめ直すよい機会となります。日常からすこし離れてこれまでの人生を振り返ることで「自分」をどう総仕上げするか戦略を練ることができます。

なお、エンディングノートは「終活」のスタート地点と言われます。ただ「終活」といっても、考えれば考えるほどたくさんやることがあって、どこから手を付けていいのかよく分からないものです。まずはエンディングノートを書いて「終活」全体を俯瞰した上で、個々の要素にじっくり取り組んでいくのが賢明ではないでしょうか。

エンディングノートを書くときに気をつけたいことは?

 大切なのは、エンディングノートはいったん書いたら終わりではないということです。いつでも見直して必要により「書き直す」ことが大事です。

 エンディングノートは持っているけれど書く項目があまりに多くてついつい後まわし。結局書かずじまいでいる、という話をよく聞きます。

 エンディングノートは「書き直す」ことが前提です。なにも最初から完璧なものを書く必要はないですし、一気に書き終える必要もありません。どこから書きはじめてもよく、空白のところがあってもかまいません。

 また既に記入した項目も、日々暮らしていれば気持ちや考えが変わる方が当然で、書き直しがないほうがむしろ珍しいと言えます。

 エンディングノートは一年に一度くらい、たとえば誕生日や大晦日など、見直す日にちを決めて、必要があれば書き直したり、書き加えたりするのが良いようです。年月かけてゆっくり“熟成”させていきます。なんだか上質のワインみたいですね。

 なおエンディングノートには、その情報がいつ書いたものだか分かるよう、記入日や改訂日は必ず記入しておきます。

 意外と盲点なのが、エンディングノートを書いたら(封印した上で)その存在を周りの人に知らせておくことです。 せっかく書いたエンディングノートが遺品に埋もれてしまったら元も子もありまsせん。エンディングノートを書いていること、そしてその保管場所を家族や周りの人にきちんと伝えておくことが肝心です。

エンディングノートを書くためのポイント

エンディングノートを書くためのポイント

 さて第1回はエンディングノートへのイントロダクションでした。次回以降で、エンディングノートの各要素をひとつひとつ丁寧に解説していきたいと思いますのでお付き合いのほどヨロシクお願いします(*^^)/

 

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