ロケット花火(出典:GANREF; photo by 帆印

ロケット花火
(出典:GANREF; photo by 帆印)

新しい時代の葬儀のかたち!? 「宇宙葬」に法的な問題はないか?

 「宇宙葬」には法的な問題はないのだろうか。宇宙に関する法にくわしい作花知志弁護士に聞いた。

 「埋葬については、『墓地、埋葬等に関する法律』が、『埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない』と定めています。また、刑法には『遺骨遺棄罪』(刑法190条)の規定があり、遺骨を不適切に遺棄した人は処罰されます。それらの法律が存在していることから、墓地での埋葬を行わずに散骨する行為は、従来、一般的には『違法となる』と受け止められていました」

 「1990年代に入ると、日本では、遺灰を海や山にまく、いわゆる『自然葬』をしたいという希望が増え、実際に自然葬を行う会社も登場しました。法務省も『葬送の一つとして節度をもって行われる限り、遺骨遺棄罪には当たらない』という立場だとされています」

 「近時始まった『宇宙葬サービス』の内容は、アメリカの会社が人工衛星に入れた遺骨を宇宙に送り、数カ月から1年で人工衛星が大気圏に再突入し、流れ星となって燃え尽きるというものです。特に節度を逸したものではなく、むしろ新しい時代の、新しい形の自然葬とも言えるでしょう」

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宇宙葬サービス「Memorial Spaceflight」(出所:ハフィントンポスト)

宇宙葬サービス「Memorial Spaceflight」
(出所:ハフィントンポスト)

格安の「宇宙葬」が日本に進出?葬儀ビジネスは成長産業

 ……最近では、米国で元NASA技術者が立ち上げたベンチャー企業・エリジウムスペース社が、破格の宇宙葬サービス「Memorial Spaceflight」を開始することを発表している。従来の価格の約半分程度の1990ドル(約19万5000円)で、遺灰の一部を入れたカプセルを宇宙に打ち上げる。遺灰は数ヶ月から数年間にわたり地球の周回軌道を回った後に大気圏に突入し、「流れ星」のように燃え尽きるという。

 同社は海外進出の第一歩として、まずはポテンシャルの高い日本をターゲットに選んだことを10月1日に発表している。ウェブ上で申し込むと、特殊なアルミ製カプセルが郵送され、それに遺灰を納めて返送。希望者はフロリダ州の打ち上げに立ち会うことも可能だという。なお日本の次は、墓地の土地不足が深刻化している英国への進出を検討中だという。

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バルーン宇宙葬(日テレ『スッキリ』2010年8月4日放送)(出所:バルーン工房)

バルーン宇宙葬
(日本テレビ『スッキリ』2010年8月4日放送)
(出所:バルーン工房)

散骨はどこに撒いてもいいわけではない

 お墓に納骨する従来のスタイルにとらわれることなく、故人ゆかりの場所(多くは海や山など)に遺骨をまく「散骨」が、近年にわかに注目されている。

「ただ、どこでも好き勝手に散骨していいわけではありません。他人の土地に無断でまくのは当然NG。所有者や管理者から許可をもらえば構いませんが、断られることも少なくない」(葬儀ライター・奥山晶子氏)

 山の場合は、散骨を許可している霊園などが所有の山林にまくことが多い。海の場合は港湾内や漁場周辺を避け、公海上まで船で出て散骨するケースが大半だ。

 ユニークな散骨方法もある。直径2.5m程度のバルーンに粉状にした遺骨とガスを入れ、空に放つ……というやり方だ。

 「バルーンは高度35km付近、宇宙にほど近い成層圏で破裂し、そこで散骨されます。最近は月3~4件程度の依頼がありますね」(「バルーン宇宙葬」を手がけるバルーン工房・小野寺義博氏)

 ちなみに費用は18万8000円から。葬儀は「とても晴れがましい、にこやかな雰囲気になることが多い」とか。検討してみる?

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自動搬送式納骨堂(出所:日経トレンディネット)

自動搬送式納骨堂
(出所:日経トレンディネット)

樹林墓地、ロッカー式納骨堂…進化した“終活”の最新事情

 エンディングビジネスが乱世に突入している。2012年の人口動態統計では、死亡者数が過去最多を記録し、日本の死亡者数は40年まで増えていく見通しだ。昨年の「流行語大賞」トップ10には「終活」がノミネートされ、イオンが各店舗で開催した終活セミナーには年間約2万人が参加するなど、人々の終活への関心も高まる一方だ。

 旅行大手のクラブツーリズムも、昨年に終活講座を開講し、都内の納骨堂見学ツアーも実施。今年9月からは、規模を拡大して開講する。さらに、インターネットプロバイダーのニフティは6月に“終活サイト”をオープンし、葬儀や墓、遺品整理などの業者と連携。資料請求や見積もり依頼などのサービスを提供するなど、終活には、業界の内外からも熱視線が注がれている。

 終活の根幹をなすのは、生前に葬儀や墓などの準備をしておくこと。葬儀は、異業種の参入が相次ぎ競争が激化する一方、「“供養産業”といわれる墓、葬儀、仏具のなかで最も成熟していなかったのが墓。だがここ数年、多様化が明確になってきたと感じる」と言う業界関係者もいる。変化を続ける墓の最新事情を探った。

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香港の海葬

香港の海葬(出所:AFPBB News)

農民が自宅近くで埋葬する中国 墓が増えすぎて大論争が勃発

 中国ではいま、土地をめぐる深刻な争いが全国で多発している。なかには大きな暴動に結びケースもあり、中央政府も頭を悩ませている。
 こうしたなか、いまやり玉に挙がっているのが農民たちの墓である。農村では自宅の近くや空き地などに勝手に遺体を埋葬することが多いのだが、時間が経過するにつれ、墓によって多くの土地が埋め尽くされるという問題が起きている。
 これに対して地方政府は、強制的に墓を壊して農地に変えるための措置を行うようになっているのだ。
 象徴的なのは今年5月に河南省周口市が始めたもので、これが大きな摩擦に発展し、最近では各メディアがこの政府のやり方の是非を問う記事を載せ、大きな論争を展開している。

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若宮霊園の「自然樹木葬苑」(出所:西日本新聞)

若宮霊園の「自然樹木葬苑」
(出所:西日本新聞)

「樹木葬」人気高まる~「墓守る負担、子に残さない」

 木の下に遺骨を埋葬する「樹木葬」が関心を集め、実際に利用する人も増えている。この夏、東京都の樹林墓地には定員の16・3倍に上る応募者が殺到。福岡県内の民間霊園には春以降、月に100人以上が見学に訪れている。墓石を買うよりは一般に安価とされ、「自然に返る」という考えも共感を呼んでいるようだ。核家族化や少子化が進み「墓の管理で子どもに迷惑をかけたくない」と自ら選択する高齢者も増えているという。
 葬送に詳しい井上治代東洋大教授(社会学)によると、樹木葬は1999年、岩手県一関市の祥雲寺で始まった。墓地造成による周辺の里山の破壊を避けるためだった。関連の報道で関心が高まり、東京、山口、大分などに広がっていった。
 海や山への散骨とは異なり、樹木葬は墓標があるため、供養もできる。先祖代々の墓を改葬して「自分の代で、墓の管理は終わらせたい」と申し込む人も多いという。

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花火供養(Heavens Above Fireworks)

花火供養(Heavens Above Fireworks)

花火を上げて印象深い別れ ―「花火供養」がイギリスで関心を集める

 イギリスには、遺族や友人たちが地上で見守る中、小型飛行機で遺灰を大空にまいてくれるサービスがある。また、気球を借りて自分たちの手で遺灰を空にまく人もいるらしい。遺灰をまいてくれるスカイダイバーもいるらしい。空中散骨にも選択肢が色々ある中で「花火供養」は徐々に利用者を増やしている。
 花火供養は文字通り、亡くなった人のために夜に花火を上げて、故人との楽しかった日々を思いおこす集まりだ。花火に遺灰を混ぜてもらって打ち上げる。花火供養は葬儀の日に行うのではない。数週間後、数か月後に故人をしのぶために企画される。空に舞い散る華やかな花火は集まった遺族らに強い印象を与え、故人の思い出もより強く心に刻まれるのだ。

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小倉北区の墓地で見つかった骨つぼ

小倉北区の墓地で見つかった骨つぼ

墓の中に他人の骨つぼ7個、トイレにも置き去り

 骨つぼが“落とし物”として警察に届けられるケースが相次いでいる。
 今年に入り、福岡、山口、熊本3県で少なくとも8件16個にのぼり、駐車場やトイレのほか、他人の墓の中に無断で置かれていた例もあった。
 持ち主が扱いに困って放置したケースが多いとみられる。識者は「核家族化が進んで家族の絆が薄れ、遺骨への敬意が薄れているのでは」と指摘している。

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横浜市営霊園の樹木葬墓地

横浜市営霊園の樹木葬墓地

「家の墓」より「自分の墓」を選びたい

 墓地めぐりを重ねるうちに、立派な墓を建てても末永く継承できるとは限らない、という懸念が頭をかすめるようになった。息子は遠方で暮らし、娘は他家に嫁いだという家庭は、我が家も含めて少なくないだろう。その先の孫の世代になると、さらに不透明だ。墓守がいなくなった無縁墓が増えているという話もよく聞く。
 いっそ、家代々の墓というより、継承不要で、納得できる自分個人の墓を選んだ方がいいかもしれない。それなら、石とコンクリートに囲まれた狭くて高価な墓より、やわらかい土の中で眠りたいものだ。最近は墓石の代わりに木を植える樹木葬が注目されているらしい。

 特定非営利活動法人(NPO法人)エンディングセンターが運営する墓地は、見晴らしの良い郊外の丘陵地にある。定刻前だったが、既に定員いっぱいの約50人が詰めかけていた。60歳代の人が多い。「毎月見学会を開いているが、最近は申し込みが定員を上回るようになった」と担当者が話す。
 センター理事長の井上治代・東洋大教授は「我々の予想を超える支持と反響を得ている」と話す。3年前をはるかに上回る見学会の盛況ぶりを目にして、「時代の要請なのだろう」とあらためて実感した。

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"簡素な葬儀"は「死の本質」を見極める契機

“簡素な葬儀”は「死の本質」を見極める契機

なぜ30万円が120万円に? 葬儀費用のカラクリ

 お葬式を30万円で申し込んだのだが、最終的に何倍もの値段になってしまった……という話を聞いた。一般的な平均葬儀費用は、120万円と言われているが、もともと30万円のパックで申し込んだのに、最終的にこのような金額になってしまうことは多いという。30万円の葬儀パックが最終的に120万円になってしまうのはなぜなのか? どんな“カラクリ”があるのだろうか。

 「まず通常の葬儀のパックには必ず必要になる火葬料金や搬送料金・ドライアイスが入っていないことがほとんどです。また入っていても追加料金が発生するように設定されていますので注意が必要です。また葬儀社は『故人が悲しみますよ』などと祭壇やお花をより豪華なものに引き上げようと悪質な営業トークで大切な人を亡くして冷静な判断ができない遺族に迫ります。直接葬儀社からそう言われると断れないことがほとんどです」(株式会社ユニクエスト・オンライン)。

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