終わりなき日常を生きる糧としての「キャラもの」

イラスト付きでもライトノベルじゃない!ヒット続出の「キャラもの」小説とは?

 近頃、書店の売り場を訪れると、イラスト付きの文庫小説が売り場を席巻していることに気が付く方も多いのではないだろうか。イラスト付きの文庫小説といえば、いわゆるライトノベルが主流とされているが、また新たな勢力が席巻し、出版界のトレンドになりつつある。

 こうした小説本は、いったいどのような内容で、どんな読者層にリーチしているのだろうか。実際に手に取って見ると、大まかな傾向が見えてくる。「いわゆる萌え志向のライトノベルではない」「現実世界の設定が多い」「軽めのミステリー的な話が多い」といったところか。

 こういった作品群のジャンル名は様々で、「キャラ文芸」「キャラミステリ」「ライトミステリ」などと、出版社や各書店の売り場によっても呼び方が変わる。「まだ新しいジャンルなので、呼び方は一定していないようです。ただ、出版社の間ではすでに売れ筋ジャンルとして認知されており、『キャラもの』とか『キャラクター系』というくくりで営業同士が話すことが多いです」(出版社営業)

 各出版社では、ヒットを受けてこうした「キャラもの」ジャンルの新レーベルを作り始めている。今年は特に当たり年で、6月にライトノベルの老舗、富士見書房が「富士見L文庫」を、9月には大手の新潮社が「新潮文庫nex」を始めたのに続き、11月5日には白泉社が「招き猫文庫」、11月20日には朝日新聞出版が「朝日エアロ文庫」を創刊した。今後もさらに、同じキャラクター小説ジャンルでの文庫レーベルが生まれてくることは間違いない。次の100万部作品は、「キャラもの」から生まれるか!?

 

 じつはわたしはこの記事で初めて知ったが、時代のトレンドは「キャラもの」らしい。

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近代デジタルライブラリーとKindleアーカイブを比べる  

血税投じたデータにタダ乗り? アマゾンが国会図書館使って電子書籍販売

 ……(前略)……であれば、今回の件は全然問題は無いのだろうか? 確かに法律上問題はないとしても、事情を単純に言い換えれば、「国民の税金を使って国が電子化したデータをAmazonがそのまま流用し、売上があがっても日本に対する税金は一切払わない」という話なのである。

 読者としては安い本が買えれば嬉しいけれど、自分納税した税金の成果が外国に一方的に流れて自分の国に帰ってこない……といったところか。

 もっとも国の側も、手をこまねいているわけではない。内閣府では、国際課税ディスカッショングループが「国境を越えた役務(サービス)の提供に対する消費税」について検討をしており、これに関する国際課税が法案として成立すれば、このようなねじれた事象はある程度解消するはずだ。

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マルクス=エンゲルス全集online(大月書店)

マルクス=エンゲルス全集online(大月書店)

読み終えた電子書籍を販売できる転売サイトに「閉鎖する必要なし」の判決

 オランダ出版社協会は「電子書籍転売プラットフォームのTom Kabinetが著作権を侵害しており早急に閉鎖する必要がある」として訴訟を起こしていましたが、オランダの地方裁判所は「Tom Kabinetはサイトを閉鎖する必要がない」という判決を下し、出版業界に衝撃を与えています。

 オランダ出版社協会の弁護を務めたChristiaan Alberdingk Thijmは「判決には失望しました。今回の判決による出版社の被害は甚大です」とコメントを残しました。

 
 AmazonのKindleストア利用規約では、Kindleコンテンツは「ライセンスが提供されるものであり、販売されるものではない」こと、および、Kindleコンテンツに関する「いかなる権利も第三者に販売、借用、リース、配信、配布、サブライセンス、ないしは別の方法で譲渡してはならない」ことが明記されている。

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絶版マンガ図書館

絶版マンガ図書館

絶版漫画の電子化をより効率的に、Jコミが「絶版マンガ図書館」開始

 株式会社Jコミは7月11日より、運営中の電子書籍サイト「Jコミ」を「絶版マンガ図書館」に改称し、あわせてサービスを強化すると発表した。絶版漫画の資料を一般読者から募集し、数ページに電子透かしを入れて暫定的にネット公開。作者と連絡が取れ次第、正式公開するか否か事後決定できるようになる。なお、公開作品に広告を挿入し、その収入を作者へ100%還元する体制は今後も維持する。

 コトダマの里のAzuです。暑い日が続いていますが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

 さて先日ニュースで流れていましたが、電子書籍サイト「Jコミ」が「絶版マンガ図書館」としてリニューアルされました。

 Jコミは絶版になった漫画を電子化して広告付きで無料配信しているサイトで、『ラブひな』『魔法先生ネギま!』で有名な漫画家の赤松健さんが2010年11月に開設しました。

 絶版なので出版社の利益は損なわないし、作家は絶版となった作品から広告収入を得ることができ、読者は無料で漫画が読めます。結果として、海賊版の流通を抑止する効果も期待できます。

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米国の公立電子図書館Biblio Tech(出典:Last News 2014)

米国の公立電子図書館Biblio Tech
(出典:Last News 2014)

進まぬ「電子図書館」の“なぜ”……過疎の地方に導入も、読める本少なく

 日本で数少ない電子図書館を運営するのが、人口約2万8千人の和歌山県有田川町。「有田みかん」で知られる全国有数のミカンの産地だ。ミカン畑を抜けると視界が一気に開け、ガラス張りの近代的な建物が現れる。平成21年に完成した町の地域交流センター「ALEC」だ。

 図書館とカフェ、博物館がひとつになった複合施設で、エントランスにはクラシックカーが展示され、積み木であふれる遊具コーナーでは子供たちの笑い声が響く。自然に囲まれたテラスでは、飲食しながら読書も楽しめる。

 理想的な図書館のようだが、交通の便は決して良くはない。最寄り駅からの巡回バスや市営バスは1時間にわずか数本。来館者の多くはマイカーなどを使うほかなく、町民の多くは高齢者だ。

 それを逆手に取ったのが電子図書館だった。「頻繁に足を運べない人が自宅からでも蔵書が読めるように」と町は23年11月、ALECに電子図書館を開設した。関西では堺市立図書館に続き2番目の開設だった。

 ……(中略)……

 便利な電子図書館だが、普及はまだまだだ。日本図書館協会によると、日本で電子書籍の貸し出しサービスを実施しているのは、国内3234の公共図書館のうちわずか20館ほど。

 普及への大きな壁となっているのが「読める本の少なさ」だ。著作権の関係で、なかなか本の電子化が進まないという。図書館の電子化担当者や出版社などで構成する電子書籍図書館推進協議会の担当者は「ビジネス面では、紙媒体が売れなくなるという出版業界の懸念が大きい。特に新書などの扱いに慎重。出版業界も状況が厳しいですからね」と話す。

 同町の電子図書館に携わる町教委文化情報班の青石賢治副班長も「著作権の兼ね合いでコンテンツがなかなか充実しない」と頭を抱える。同町の電子図書館で使用できるのは約4800冊分。そのため利用者もなかなか伸びず、1カ月に数十冊程度しか貸し出しがないという。

 マンガやライトノベルなど若者をターゲットにした書籍は電子化も進んでいるが、図書館の利用者はどちらかというと高齢層が多く、需要にあった書籍の電子化が急務ともいえる。同時に、パソコンやネットが苦手な高齢者の利用促進をどう図っていくかという点も課題だ。

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「電子出版権」に作家団体は反対

電子出版権に反対表明 日本ペンクラブ

 日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は17日、文化審議会の小委員会が「電子出版権」創設の方針を打ち出したことに反対する意見表明をした。

 電子出版権とは、出版社が裁判で電子書籍の海賊版の差し止めを求められる権利だが、中間報告では、経団連などの意向を受け、電子出版権を既存の出版社だけでなく、電子書籍の出版を引き受ける他の業者にも認めるよう要請している。

 意見書は「経済原理のみで出来上がった電子出版権は、言論表現の自由のあり方を揺るがしかねず、既存の紙メディアの出版行為にも重篤な影響を及ぼす」と指摘している。

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青山学院大学の電子教科書配信の利用イメージ(出所:マイナビ・ニュース)

青山学院大学の電子教科書配信の利用イメージ
(出所:マイナビ・ニュース)

青山学院大学が経済学部でタブレットへの電子教科書配信の実証実験

 青山学院大学、京セラ丸善システムインテグレーション、東洋経済新報社の三者は、9月24日から青山学院大学経済学部現代経済デザイン学科において、翻訳教科書『スティグリッツ公共経済学』の電子教科書活用実験を開始すると発表した。

 青山学院大学の現代経済デザイン学科では専門科目「公共経済学I」の教材として、東洋経済新報社が発行する翻訳教科書『スティグリッツ公共経済学』を使用している。今回、経済学の教科書として日本で初めての電子配信を行い、1年生の約半数にあたる70名に貸与したタブレット端末(iPad mini / Nexus7)を用いて、電子教科書の活用実験を行う。

 電子教科書の活用は、専門書の持ち運び負担の軽減や、検索機能を利用して教科書を辞書のように活用するなどの学習の効率化が期待でき、青山学院大学では、来春より経済学部生全員に電子教科書を順次導入することを検討している。同学では、新たな教育環境を創造する上での重要な選択肢の一つと位置付けているという。

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タブレット端末を使った教育現場(出所:毎日jp)

タブレット端末を使った教育現場
(出所:毎日jp)

タブレット個人負担撤回を 佐賀・嬉野市議会が意見書

 佐賀県嬉野市議会は17日、県教委が来年度から県立高校の新入生全員に、タブレット型端末を5万円の自己負担で購入してもらおうとしていることについて、古川康知事に撤回を求める意見書を全会一致で可決した。県が購入し、学校内で生徒へ貸与するよう求めている。
 提案者の神近勝彦市議は「保護者で5万円の負担に肯定的な人は皆無だ。本当に必要なら負担するだろうが、なぜ5万円なのか、県教委はまずその根拠を示して欲しい」と話している。

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「電子出版権」を議論した文化審議会の小委員会(出所:MSN産経ニュース)

「電子出版権」を議論した文化審議会の小委員会
(出所:MSN産経ニュース)

「電子出版権」の創設了承へ ネット海賊版対策で 文化審

 電子書籍の海賊版対策を話し合う文化審議会の小委員会は5日、出版社が裁判で海賊版の差し止めを求められる「電子出版権」の創設を盛り込んだ中間報告案を議論した。大きな異論なく了承の見通しで、文化庁は来年の通常国会での著作権法改正案提出を目指す。

 作家個人では多数の差し止め訴訟を起こすことに限界があるが、出版社が対応できるようにすれば海賊版を抑止し正規の作品の流通拡大につながると期待される。業界の健全な発展で、電子書籍の読者の利益も守られることになる。

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「文化通信」の星野編集長(出所:ダイヤモンド・オンライン)

「文化通信」の星野編集長
(出所:ダイヤモンド・オンライン)

出版業界見つめて24年! 今の電子書籍ブームは過去とは異質と見る 書籍は横ばいだが雑誌は減少止まらず

 電子書籍元年――。毎年のように、メディアはそう表現している。
 確かに、AppleのiPadの発売や、アマゾンのKindle開始など大きなニュースが毎年のようにある。長く出版業界を見つめてきた“玄人”はその状況をどう見ているのだろうか。
 業界紙や専門誌を訪ねるこの連載。4回目は、出版業界・新聞業界を扱う業界誌「文化通信」の星野編集長に話を聞いた。
 …(中略)…

 業界の多くの関係者は「紙がここまで減少するとは思っていなかった。2000年代に入ってもいつかは、底を打って、復活するだろうと言っている関係者も多かった」という。
 しかし、さすがに10年代に入ってからは、下記のような危機意識がほとんどの業界関係者の共通認識としてあるという。
 「雑誌は下げ止まらない。書籍は、増えはしないが減り続けもしない。というのが業界の認識」
 雑誌と一言にいっても、ファッションから自動車やその他の趣味、オピニオン、経済など、さまざまなジャンルがある。しかし、「今、元気があるジャンルは一つもない」と、なんとも寂しい状況だ。

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