刀剣乱舞

刀剣乱舞(DMM.com

刀剣をイケメン男子に擬人化「刀剣乱舞」がオタク女の心をつかむ4つの理由

 一口に「オタク女」といっても、中にはたくさんの派閥がある。

 男性キャラどうしの恋愛を好む「腐女子」、男性キャラと女性キャラの恋愛を好む「男女カプ者」、男性キャラと自分の恋愛を好む「ドリーム」。「男女カプ者」と「ドリーム」の中間には「乙女ゲー者」もいる……彼女たちはみなオタク女だが、好きなものは少しずつ違う(ちなみに百合好き層もいるが、「刀剣乱舞」とはちょっと話がズレるのでおいておく)。

 もし刀剣男士が全員「審神者ラブ勢」だと、刀剣男士×刀剣男士に萌えている人にはあまりおいしくない。かといって、まったく刀剣男士が審神者に興味を抱いていなければ、刀剣男士×自分にときめく層には届かない。

 審神者の設定が曖昧だからこそ、「オタク女」という意外にややこしい集団の多くが楽しめるものになっているし、男性ユーザーも楽しめる。この辺りのさじ加減は、男性向けのゲームも女性向けのゲームも作ってきたニトロプラスのノウハウがフルに発揮されている。

オタク女がハマる擬人化ゲーム

 コトダマの里のAzuです。少しずつ暖かくなってきて、近所では梅の花が綺麗に咲き始めました。だんだん春の気配がそこかしこに感じられるようになってきて、ココロの温度も上昇してきたような気がします。

 ところで話は変わりますが、わたしの友だちでゲームが好きな子がいます。

 ゲームと言ってもいろいろな種類がありますが、主に「乙女ゲーム」(*)と呼ばれているジャンルのゲームが好きなようです。

  • 女性が主人公の恋愛ゲーム。『薄桜鬼』『緋色の欠片』など。

 わたしはゲームはあまりやらないのでその面白さはよく分からないのですが、その面白さを嬉々としてしゃべられると内心「オタクだなあ……」と思ってしまいます。

 ただその一方でわたしは「腐女子」のレッテルを貼られているので、相手もわたしのことをそう思っているかもしれません。

 でも世間から見ると目くそ耳くそと言いますか、どっちもキモいかもしれません……という自覚はしています(^^;)

 それはさておき、その子が最近ハマりだしているのが、いわゆる「擬人化ゲーム」

 人間以外のものを人間キャラクターにして遊んでしまうゲームですが、日本海軍の軍艦を「艦娘(かんむす)」に擬人化したシミュレーションゲーム『艦隊これくしょん』(『艦これ』)が大ヒットして以降、鉄道、車、城、料理、都道府県、国など有形無形、無機物有機物を問わず何でもかんでも擬人化してゲームのキャラクターにしてしまうのがブームになっているようです。

 もちろん女性キャラの場合は萌え娘、男子キャラの場合はイケメンになります。

艦隊これくしょん~艦これ~

艦隊これくしょん~艦これ~(DMM.com

 ただもともと女子は何でもキャラ化して可愛がる性質がありますので――ペットも愛用品も必ず「このコはぁ~…」と呼びます――、たぶんこの性質がオタク女子の勢力が増すにつれて男子にも乗り移ってきたのだと思います。

 

日本人に受け継がれる「擬人化魂」

 さらに元をただせば、日本は「八百万神(やおよろずのかみ)」の伝統があります。

 中国のメディアも、この日本の文化的伝統を引き合いに出して、「歴史的な角度から見れば、日本人がなぜ物体を擬人化するのかを理解するのは難しくない。万物に魂が宿っていれば、そこにはおのずとそれぞれの性格が備わるのだから。」と簡単に納得しています。

 たしかに日本には擬人化漫画の古典ともいえる『鳥獣戯画』を始めとして、動植物を擬人化した文芸の伝統があります。

 その「擬人化魂」は現代の日本人の魂にも脈々と受け継がれているに違いありません。

鳥獣人物戯画

鳥獣人物戯画(Image via Wikimedia Commons

 ただそれだけだと、最近擬人化が急速に広まって浸透してきていることを十分に説明できないと思います。

 

孤独な魂の増加が八百万神を呼び起こした

 そこで少し調べてみたところ、大変参考になる論文がありました。

 関沢さんによると、擬人化の背景には2つの動機があるということです。

 一つは「社会性動機」で、「他者との社会的なつながりを持ちたい」という欲求を意味しています。つまり対象物を擬人化することで、人間的なつながりをシミュレーションしたいという欲求です。

 したがって、現実の人間関係が乏しく、孤独感を強く感じている人ほど擬人化しやすい、ということになります。

 もう一つは「効力動機」で、「対象を自分の管理の下に置きたい」という欲求です。つまり対象物を擬人化することで、対象の行動を予測し自分がコントロールできるようにしたいという欲求です。

 したがって、支配欲や所有欲が強い人ほど、あるいは状況の不確実性が増すほど擬人化の傾向が生じます。(上掲書,24頁)

 関沢さんの議論を踏まえると、寂しがり屋さんは対人関係の不安が増すと擬人化にハマる、という推論ができるのではないでしょうか。

 さらに最近擬人化がブームになってきているのは、ネットの不確実なつながりの中で孤独感を募らせている人が多い、ということを背景にしているのではないでしょうか。

 要するに、対人関係について不安を募らせる現代人の心が日本古来の「八百万神」を魂の拠り所として求めている、というのが擬人化ブームのココロではないでしょうか。

 推論としてはありがちな話になってしまうのですが、たぶん当たっているという自信はあります

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