シニアにもおすすめできる? BL(ボーイズラブ)名作選

 
 前回の記事でマンガのジャンルとして「BL(ボーイズラブ)」というのが出てきましたが、最近の言葉なので年輩の方はご存じない方も多いかもしれません。

 じつはアマゾンのKindle本のカテゴリーを見ると、

 …………
 「コミック」
 「ライトノベル」
 「ボーイズラブ」
 …………

となっているんですね。つまり「ボーイズラブ」だけがVIP待遇(!)になっているんです。アマゾンがいかに期待しているか(笑)分かると思います。

 さてそのBLですが、ウィキペディアでは次のように定義されています。

BL(ボーイズラブ)

ボーイズラブ(和製英語)とは、日本における男性(少年)同士の同性愛を題材とした小説や漫画などのジャンルのこと。書き手も読み手も主として異性愛女性によって担われている。(Wikipedia)

男女で違う“快感のツボ”

 なお、類義語として「やおい」があります。「やおい」も男性同性愛を題材にした小説やマンガの俗称ですが、語源としてはこちらの方が古く、また「やおい」が(プロ作家による)商業作品と(アマチュア作家による)同人作品の両方を含んで用いられることが多いのに対して、「BL」は商業作品のみを指すことが多いようです。つまり「BL」はマーケティング用語の側面もあります。

 またBLややおいが好きな女性は「腐女子」と呼ばれます。腐女子は10代、20代の女性が多いと思いますが、30代以上の腐女子はとくに「貴腐人」と呼ばれることもあります。

 「やおい」「腐女子」についてはウィキペディアでかなり詳し考察・分析も書かれていますが、わたし自身はそこまで理解し難いものなのかな、と思います。これはおそらく「エロティシズム」に関してこれまで男性の固定観念に支配されすぎていたからではないでしょうか。

 一説に、自分の女性性にコンプレックスや嫌悪感をもつ「こじらせ女子」が現実から離れて空想の世界で自由に性愛を満喫するのがBLという説もあるようですが、それはちょっと決めつけすぎのように思います。もともと女性性は世間の決めつけの要素が強いし、とくにコンプレックスや嫌悪感がなくてもそこから自由になりたいという動機は誰でも多かれ少なかれあると思います。

 わたしも含めて多くの女性は「胸キュン」(ナイーブな純愛)に“快感のツボ”がありますが、そのツボさえ押さえるならキャラの属性(性別や年齢)は好みの問題です。ティーンの男女、大人の男女、男×男、女×女、それぞれありえます。というか、わたしはどれもOKです(笑)。胸キュンという点でこれらに本質的な違いはなく、後は身体的な性描写が多いか少ないかの違いですが、これは“ツボ”の感度の問題でしょう(笑)。

 ただ女性の場合、「欲望する側」からも「欲望される側」からも“快感”が得られので、両方が同時に得られるBLはいわば“一粒で二度おいしい”みたいなところがあるかもしれません。

 さらに男性どうしだと「禁断の愛」という演出要素があって、だからこそそれを乗り越える「純愛」の強さに興奮・感激し、そこに「エロティシズム」を感じます。『ロミオとジュリエット』のように、愛を阻む障壁が高ければ高いほど、それを乗り越える愛の強さが表現できるのです。

 もちろんこれは現実の男性同性愛とは別世界の「ファンタジー」です。ただ、男性向けのエロティックファンタジーはいわば「身体性(ボディ)ファンタジー」なのに対し、女性向けのロティックファンタジーはいわば「関係性(ラブ)ファンタジー」です。

 つまり男性向けでは「妄想ボディ(ロリ顔巨乳とか)」が平然と出てくるのに対し、女性向けでは「妄想ラブ(イケメンどうしのイチャイチャとか)」が平然と出てきます。

 そして男性向けでは「ボディ」に細かいフェティッシュなこだわりが生じるのに対し、女性向けでは「ラブ」のパターンに細かいフェティッシュなこだわるりが生じます。したがって後者の場合は、同じ作品でキャラは変わらないのに話の展開次第でファンが付いたり離れたりします。

 要するに、男女の脳内の“快感のツボ”が異なるのかもしれません。そしてBLは男性同性愛といういっけん「奇異」な題材を扱っているぶん、かえって女性の“快感のツボ”がどういうところにあるのか浮かび上がらせるために適したジャンルなのかもしれません。
 

BLワールドへの誘い

 というわけで今回は、BLをまったく読んだことのない年輩の方や初心者にもおすすめできる「名作」を紹介してみようと思います。といってもわたしはBLのコアなファンではないので、BLファンの方々のアンケートなどを参考にさせていただきました。

 そのうえで、「初心者が読みやすい」「物語がしっかりしている」「絵が美しい」「BLのお約束事が押さえられている」という観点から、わたくしの好みを交えてセレクトさせていただきました。

 ただいきなりBLワールドに入り込むと、目まいがして卒倒する方もいるかもしてません(苦笑)。そこで、いくつかの「関門」を経由しながら進んでいくことにしたいと思います。途中で気分が悪くなった場合は無理をせずそこから引き返して下さい(苦笑)

紹介する漫画作品
  • 『BANANA FISH』吉田秋夫
  • 『日出処の天子』山岸凉子
  • 『風と木の詩』竹宮恵子
  • 『残酷な神が支配する』萩尾望都
  • 『同級生/卒業生』中村明日美子
  • 『憂鬱な朝』日高ショーコ
  • 『窮鼠はチーズの夢を見る/俎上の鯉は二度跳ねる』水城せとな
  • 『SEX PISTOLS』寿たらこ
  • 『是-ZE-』志水ゆき

 

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Azu

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