『アナと雪の女王』(C)2014 Disney

『アナと雪の女王』(C)2014 Disney

『アナと雪の女王』30億円突破でV2!100億円超えも視野の大ヒット!

 興行通信社が24日に発表した全国映画動員ランキングでは、『アナと雪の女王』が驚異的な数字でV2を記録した。

 本作の累計成績は動員243万1,182人、興行収入30億1,136万5,300円となり、公開10日間で早くも興収30億円を突破。これは共に最終興収100億円を超えた『トイ・ストーリー3』(12日目)、『ファインディング・ニモ』(15日目)をしのぐペースで、配給元も「100億円突破は確実」としている。さらに土日2日間成績も動員68万855人、興収8億7,226万9,400円となり、前週動員比113パーセントと好調だ。

もうそろそろ見頃です

 コトダマの里のAzuです。コトダマの里の近くの公園や街路にはたくさんの桜があるのですが、最近の暖かい陽気ですっかり花開き始めました。

 え? あ、すみません。の話ではありませんでした。

 ディズニーのアニメーション映画『アナと雪の女王』です。

 今年度のアカデミー賞で長編アニメーション映画賞と歌曲賞の2冠を獲得。長編アニメーション映画賞は宮崎駿監督作品の『風立ちぬ』を退けての受賞でしたが、意外にもディズニー・スタジオの受賞は初めてだそうです。

 米国では昨年11月27日から公開され、すでに世界全体での興行収入が10億ドル(1010億円)を突破。ディズニー長編アニメではすでに歴代1位の記録を塗り替えています。

 世界で最後になった日本での公開は3月14日。そして公開10日間で観客動員243万1,182人! 興行収入30億1,136万5,300円!

 ただ、3月下旬は春休みの真っ最中。子連れのファミリーであふれかえった館内ではたしかに『アナと雪の女王』の世界に没頭できないかもしれません。

 ご年輩の方は、春休みが終わって落ち着いてから観に行かれるのもいいかもしれません。

 え? 「どうせ子ども向けのアニメでしょ。わたしは関心ないわ。」

 いえいえ。そのような方にこそぜひおすすめしたい映画です。
 

歌舞伎とミュージカルの共通点

 ところで、ご年輩の方であれば、アニメには関心がなくても歌舞伎には関心がある方は多いのではないでしょうか。

 例えば松本幸四郎(9代)さん。幸四郎さんと言えば『勧進帳』の弁慶。幸四郎さんが弁慶役を務める『勧進帳』の上演は昨年1100回を超え、梨園ファンの方は一度は観に行ったことがあるのではないでしょうか。

松竹大歌舞伎 松本幸四郎「勧進帳」[DVD](Amazon.co.jp)

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 幸四郎さんはミュージカルでも有名です。主役を務める『ラ・マンチャの男』は幸四郎さんのライフワークでもあります。

 わたしは歌舞伎もミュージカルもたまにミーハー的に観に行く程度ですが、歌舞伎とミュージカルってある点では似ていると思うのです。

 つまりどちらもとりわけ感情表現の技を競うという点です。

 歌舞伎は「一声二顔三姿」と言われるように、役者の口跡(せりふ回し、発声術)が演劇の良し悪しを決定づけます。伝統的な様式美を重んじる中で、せりふ回しの技(わざ)によって役の性格や感情を際立たせ、観客を惹き付けます。

 じつは根っからのミーハーなわたしは市川海老蔵(11代)さんの公演しか見たことがないので「あら、やっぱり役者は男前に限るわ」という印象を強く持ってしまったのですが(苦笑)、ちょっと気になって昔の歌舞伎公演の動画を見てみると雰囲気が全然違う! せりふ回しのメリハリだけで観る者を圧倒し、グイグイ引き寄せるかんじです。

 率直に言って、海老蔵さんはまだまだ精進の余地があるなと思いました。

勧進帳(弁慶:8代松本幸四郎、富樫:9代市川海老蔵)

 また、歌舞伎にはリズムに乗ったせりふ回し、交互に掛け合うせりふ回し、大勢が声を合わせるせりふ回しなどもあり、まるでミュージカルのデュエットやコーラスのようです。

 ミュージカルは歌舞伎に比べるとずっと自由な演出ですが、役者の発声術が演劇の良し悪しを決定づける点は同じだと思います。

 わたしは個人的にはミュージカルのドラマテックな迫力のある歌声が好きで、いつもその“タマシイをぶっ放す”ような圧倒的な音量の風圧でわたしのタマシイもどこかにぶっ飛んでしまい、感動のあまり呆然としながら気がつくとハラハラと涙を流しているのです(T_T)
 

「Let It Go」で“タマシイをぶっ放す”

 ところで、『アナと雪の女王』の日本語吹き替え版で雪の女王・エルサの声を担当しているのが、幸四郎さんの娘である松たか子さんです。そしてたか子さんも幸四郎さんと同様に役者や歌手としてテレビドラマ、ミュージカル、歌舞伎と幅広く活躍しています。

 『アナと雪の女王』は世界中で大ヒットしているのですが、日本でも記録的な大ヒットになっているのは日本語吹き替え版で松たか子さんが歌う主題歌「Let It Go」が大きな反響を呼んだことも大きな要因になっていることは間違いありません。

一緒に歌おう♪『アナと雪の女王』「Let It Go<歌詞付Ver.>」 松たか子

 一般的な意味で歌が上手いのはもちろんですが、やはりその上手さは歌舞伎やミュージカルの舞台で培われた上手さ、つまりエモーショナルでドラマティックな発声術にあると思います。

 ただそれだけだとスゴイ人は他にもたくさんいると思いますが、ディズニーアニメの吹き替えということも考慮に入れるとたか子さんはピッタリはまり役です。

 じつは世界25カ国でエルサ役の声優を務めた女優が「Let It Go」を歌いつなぐオフィシャル動画がYouTubeで公開されていて、そこで日本語ヴァージョンを担当したたか子さんの歌声が各国の視聴者に絶賛されているのです。

 たか子さんが担当しているのは3分56秒の曲の中の1分13~19秒の6秒間なのですが、そこでの「ありのーままのー すがたみせーるーのよー」という歌声が言葉の壁を越えて多くの視聴者のハートを鷲づかみにしたようです。

 各国の歌い手さんたちの歌声を聞き比べてみるとどれも同じように上手なのですが、その中でも松たか子さんの歌声はわたしの印象では「ちょっと萌え入っている?」というカワイイ感じの声質で目立っています。

 「萌え」に関しては他国の追随を許さないジャパニメーションのオーラを感じ取った人が多かったのではないでしょうか。

『アナと雪の女王』「Let It Go」(25ヵ国語Ver.)(disneyjp)

 ただ「萌え」で言えば、アナ役の神田沙也加さんの方が一枚上です。

 沙也加さんと言うと、とくに中高年の男性の方は「松田聖子の娘」ぐらいの認識しかないかもしれませんが、そういう方はぜひ『アナと雪の女王』をご覧下さい。「え? もしかして聖子よりウマい?」ときっと驚くと思います。

 声の質はたしかにお母さんとよく似ていますが――あの有名な「キャンディーボイス」――、ミュージカル風の滑舌と歌い回しは沙也加さんの方が上手いようにわたしには思えました。そういう意味では、ミュージカルの技能は歌唱力や音楽的センスとはまた違う要素だなと改めて思います。

『アナと雪の女王』♪生まれてはじめて/アナ(神田沙也加))(disneyjp)

 また登場人物のキャラクターという点では、エルサは「他人を傷つけるのを恐れて自分の感情を押し殺し、氷のように冷たく凍てついた壁に心を閉ざす女王」という設定で、これが実年齢を問わず乙女ゴコロを鷲づかみにして共感を呼んでいることもあると思います。(もちろん乙女ゴゴロを内に秘めた男子についても同じことが言えるでしょう。)

 それだけに、過去の自分に決別し、自分の気持ちに正直に生きることを決意する「Let It Go」のドラマティックな盛り上がりと“タマシイをぶっ放す”ようなクライマックスで、思わず大量の「涙のデトックス」をしてしまった人も多いのではないでしょうか。

ミュージカルの生の舞台でさらなる快感を

 要するに言いたいのは、『アナと雪の女王』は形の上ではアニメですが、本質的にはミュージカルそのものだということです。

 そして、アニメ、ミュージカル、歌舞伎、それぞれ表現形式やスタイルは異なり、それはそれで重要ですが、アート(芸)としての本質的な部分は同じような気がします。つまりどれも感情表現のアート(芸)なのです。

 ですから、アニメ、歌舞伎、ミュージカルなどのカタチにとわられて「食わず嫌い」なのはとてもソンだと思います。

 ですから、歌舞伎は好きだけどディズニーアニメには関心がないというご年輩の方がおられましたら、ぜひこれを機会にちょっと「味見」してみて下さい。とくに、感情表現の芸風の違いを比べてみるといろいろ面白いですよ。

 ところで、根っからミーハーなわたしが“タマシイぶっ放し”系の芸風では当代随一と心酔するのが(元)劇団四季の濱田めぐみさんです。『アナと雪の女王』で“タマシイをぶっ放す”快感に目覚めた方は、ぜひミュージカルの生の舞台でさらなる快感を味わってみることをおすすめします!

Defying Gravity-Original Japanese Cast Recording

 スゴすぎる……タマシイ抜けました……

 

 

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