ペットとお墓でも一緒 合葬できる墓地広がる

 ペットの遺骨と一緒に納められる墓が人気を集めている。核家族化で老後の孤独感が深まる中、ペットを家族の一員として大切に飼ってきたお年寄りが、あの世でもそばにいてほしいと願ったり、現役世代がペットの供養の場を探したり、それぞれの事情があるようだ。

 「家族同然でした。きちんと供養してあげたくて」。15年飼った雌のシーズー犬「リリー」を5年前に亡くした阿部直也さん(74)。月2回以上、欠かさずに隣の福津市にある自宅から車で40分かけ墓参りする。

 会社員だった12年前、心筋梗塞で倒れて約2カ月半入院した。毎夕、リリーが玄関先で帰りを待っていると妻に聞き、胸が熱くなった。6年前に妻に先立たれてからは心の支えだった。

 リリーが病気で息を引き取ってからしばらくは、仏壇に遺骨を置いていた。その後、ペットと一緒に合葬してくれる百合ケ丘霊園のことを知り、迷わず購入。妻と先祖の遺骨も一緒に納骨した。もちろん、いずれ自分も入るつもりだ。「リリーのそばで永眠できる。あの世に逝くのが怖くなくなりました」。死への準備を済ませ、心は穏やかだ。

 ……(中略)……

 西南学院大の宮原哲教授(コミュニケーション学)は「バーチャル(仮想現実)な人間関係で、いくらネット上での『友だち』が増えても真に心を共有できる友人は増えない。気持ちを分かり合える相手がいないという人間への不信感の裏返しが、ペットへの深い愛情になっている」と分析する。

 人間関係の隙間を埋める存在として、ペットの「家族化」はますます進みそうだ。

ペットは“家族”だから一緒の墓に入るのは当然

 このあいだわたしの知り合いの60歳代の女性の方が長く一緒にいたペットを亡くしました。

 わたしは写真を見せてもらっただけですが、名前は「ブラン」ちゃんで、リボンが可愛いらしいヨークシャー・テリアの女の子です。

 いつも陽気で周囲を笑わせる方で「わたしがボケないうちに看取ることが出来てよかったわ」と気丈に笑顔で言っておられましたが、さすがに意気消沈している様子でした。現在ブランちゃんと一緒に入れる墓を旦那さんと探しているようです。

 その方はお子さんはおられず旦那さんとブランちゃんとずっと一緒に生活してきたので、ブランちゃんは“我が子”であり、“家族”であり、一緒の墓に入るのは当然と思っておられるようです。

 以前も取り上げたのですが、ペット(犬猫)の飼育率は50歳代以上中高年層がもっとも高くなっています。おそらく子どもが社会人として独り立ちした後に、ココロの中の子ども部屋に新たにペットを招き入れた人が多いのではないかと思います。

犬猫の年代別現在飼育状況(ペットフード協会「平成24年度全国犬猫飼育率調査」)

犬猫の年代別現在飼育状況
(ペットフード協会「平成24年度全国犬猫飼育率調査」)

 ところで以前Ryuさんが「人間の葬儀が簡素化する一方でペットの葬儀が本格化してきているので、葬式の見かけでは人間の葬式なのかペットの葬式なのか分からなくなってきている」と書いていました。

 そのうえで「『人間と動物を一緒にするな』という世間や周囲の顰蹙はあるかもしれないが、弔う側のココロ(心)の問題としては、“家族”として愛してきたペットが亡くなったら“家族”として弔ってやるのは自然なことだ」と言っています。

 ただそうするとふと思ったのは、「動物だから“家族”として弔うのはおかしい」と言えなくなったとすれば、「(血のつながった)人間だから“家族”として弔うのは当然だ」とも言えなくなってきたのではないでしょうか。

 昼のドラマでよくネタになりますが、現実には“家族”とは名ばかりでココロ(心)の交流はなく、お互い嫌っていたり憎んでいたりする“家族”はそれなりにあるでしょう。

 これまではそうした“家族”でも世間体や周囲の目がありますから葬式のような儀礼ごとは型通りに行っていたと思います。

 ただこれからそうした形式ばった儀礼がどんどん簡略化されるようになると、人間関係や心情がそのまま反映されるような弔いのあり方になっていくかもしれません。

 そうすると同じ“家族”なのに人間よりペットの方が「ココロ(心)のこもった」弔い方をされるというケースも出てくるかもしれません。

 

“夫婦”だから一緒の墓に入るのは当然…とは言えない

 そういえば以前NHKのあさイチで「夫の(先祖の)墓に入りたいか?」という質問に対して既婚女性のおよそ6割が「いいえ」と答えていたのを思い出しました。

オンナの選択『“夫の墓”に入りたくない!?』

20140218-1-3

 番組では、お墓に関するアンケートを実施。全国の既婚女性1,488人に「夫の(先祖の)墓に入りたいか?」聞いたところ、およそ6割が「いいえ」と答えました。また「いいえ」と答えた880人には、その理由も聞き、ランキングにまとめました。

「あなたは“夫のお墓”に入りたいですか?」
 いいえ 59.1%
 はい 40.9%
 (既婚女性1,488人が回答)

「“夫の墓に入りたくない理由”(複数回答)」
1位 知らない“先祖代々”と一緒は嫌 39.9%
2位 遠い・ゆかりのない土地にある 32.3%
3位 夫の家族が嫌い 30.7%
4位 墓を継ぐ人がいない 子どもに面倒をかけたくない 25.1%
5位 墓に入りたくない 22.2%
6位 自分の両親と入りたい 20.0%
7位 墓がない 15.3%
8位 夫が嫌い 13.9%
9位 実家の墓を継ぐ人がいない 11.4%
10位 ペットと一緒に入りたい 3.0%
(“夫の墓”に入りたくない既婚女性880人中)

 
 一昔前だったら「夫じゃなくてペットと一緒の墓に入りたい」などと言おうものなら世間から猛バッシング、離縁されて当然だったでしょう。

 今でも眉をひそめる方は多いとは思いますが、そういうことをはっきり言えるようになったこと自体、時代の変化と流れを感じます。

 これからは「夫だから」「妻だから」「人間だから」といって“ココロ(心)から”弔われるとは限らない。もっと“ココロ(心)して”家族と向き合わなければならない。

 最近の「終活」が流行の背景にはそんな“ココロ(心)もとない”胸の内も背景にあるのかな、とちょっと思いました。

 

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Azu

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