Amazon Best of 2013 年間ランキング「ノート・メモ帳」部門」

Amazon Best of 2013 年間ランキング
「ノート・メモ帳」部門」

Best of 2013 年間ランキング 文房具・オフィス用品部門

『KOKUYO KB用紙(共用紙)(FSC認証)(64g) A4 500枚 KB-39N』が不動の1位をキープ。次いで『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101』、『フェローズ 703バンカーズBox A4ファイル用 黒 3枚パック 内箱 5段積重ね可能 対荷重30kg』とおなじみの顔ぶれが並ぶ。そんな中『CASIO カシオ 関数電卓 394関数・機能数 数学自然表示 fx-375ES-N ブラック』など、特殊な機能を持った電卓などもランクインする結果となった。

すっかりポピュラーになったエンディングノート

 Take氏の「ランキングに見る電子書籍ストアの「傾向と対策」」 シリーズを踏襲しているわけではないが、Amazonの「Best of 2013 年間ランキング」で興味深いランキングを見つけた。「文房具・オフィス用品」の「ノート・メモ帳」部門で『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101』が第1位だった。
『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101』

『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101』

 「おなじみの顔ぶれ」とあったので確認したところ、2012年の「文房具・オフィス用品」部門のランキングでは3位だった。(2012年では「文房具・オフィス用品」の下位部門はなかった。)

 キャンパスノート、スケッチブック、ダイアリーなどがランキングに並ぶなかで1位であるから、エンディングノートはすっかりポピュラーな「ノート」になったと言える。

 また、エンディングノート自体も様々なものがあるなかで断トツ1位になっているのは、ひとまずはコクヨのブランドがあるからだろう。価格が比較的安いというのもあるかもしれない。また、エンディングノートは遺言書にはならないので、同じコクヨの『コクヨ 遺言書キット 遺言書虎の巻ブック付き LES-W101』と併せて買っている人もいるだろう。そして親にプレゼントとして買ったという人もいるだろう。

 アマゾンと言えば「レビュー」だが、現時点で166のレビューがあり、5段階評価の星5は42%(70)、星4は35%(58)と80%近くの人が4以上だからやはり評価は高い。
 そのなかで「評価が高い有用性のあるレビュー」と「評価が高くない有用性のあるレビュー」は以下のようなものであった。

評価が高い有用性のあるレビュー「私の為ではなく、家族の為に」

 急に入院したことがあります。
 夫が骨折して病院に搬送されたこともあります。
 突然の死に立ち会ったことがあります。
 お葬式で揉めるのを見たことは数度あります。
 私の為ではなく、何かあって右往左往する家族の負担を少なくする為にも、一人に一冊、こういうモノを持っていても良いなと思いました。
 一気に書こうとすると、やる気が無くなるので、暇な時に少しづつ、書こうと思っています。二年くらい掛けて完成すれば良いかなというペースで考えています。
 それじゃあ、意味が無さそうと思われるかも(笑)でも書かないよりは書き残していた方が良いモノばかり、使わないに越したことはないけれど、あった方が良いモノだと思います。
 説明も丁寧で書きやすい一冊です。
 夫にクレジットカードや銀行、保険のことを口伝するより、書いておいた方が伝わりそう(笑)
口伝より筆記の一冊です。

評価が高くない有用性のあるレビュー「買ったのは「きっかけ」」

 一通り記入してみましたが、幸いにも、役にたてたことはありません。
 自分に関しての情報:  資産、親族、友人、医療、介護、葬式、墓、などなどいろいろ記していきます。
 ただ、自分の情報は日々変化していきますが、消しゴムや、修正液で、修正していくのは、汚いし、面倒になります。
 あと、だんだん手書きが面倒になって、結局PCで打ち込み印刷して張り付けることが多くなります。
 そんなことをしていると、この商品がの意味が無いようなきがします。
 ただ、この商品を買わなければ、それさえもしなかったことを考えると、買ったのは「きっかけ」と考えられます。
 あと、この商品の良いところは、「一冊に情報がまとまっている」というところでしょうか。
いざというときに、一箇所に必要な情報がまとまっているのは、残されたものには非常にありがたいと思います。
 最後に、個人的な意見ですが、「いざというとき」のためのモノですが、「大切な人へのメッセージ」を書くことは、「いま」のためになるかもしれません。
 自分の情報をまとめる「きっかけ」に、おひとついかがでしょうか?

 
 両方のレビューを見てみると、『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート』に対するレビューと言うよりは、ほとんど「エンディングノートそのもの」に対するレビューと言ってもいいかもしれない。そして「エンディングノートそのもの」に対するレビューとしてはどちらももっともである。

 「評価が高い有用性のあるレビュー」で「何かあって右往左往する家族の負担を少なくする為にも、一人に一冊、こういうモノを持っていても良い」というのはまったくその通りである。そして「一気に書こうとすると、やる気が無くなるので、暇な時に少しづつ、書こう」というのも同感である。
 最近の市販のエンディングノートはどれもこれも盛りだくさんで書き入れる項目も多岐にわたり、流行っているから何となく手に取ってみたという程度の動機ではパラパラ開いてみただけでウンザリしてしまうだろう。「エンディングノートを書こう」というある程度強い動機がないと続かない。しかもたとえ強い動機があっても一気には書けない。いろいろ調べたり確認したり、考えたり悩んだりしなければならないことが多いからだ。

 したがって全部と言わないまでもおおよそ必要な部分を書き入れるだけでもかなりの時間を要する。「二年くらい掛けて完成すれば良い」というのはあながちオーバーな話ではない。
 しかしそこまでくると、「自分史」の執筆に似たものになってくる。けっきょく、「エンディングノート」も「自分史」もある意味で自分の人生の集大成であり、その表現の仕方が見かけの上で違っているだけなのかもしれない。いずれにせよ真剣に取り組めば取り組むほど時間はかかるだろう。

 ただもっと「備忘録」的な用途でエンディングノートを活用したい人にとっては、メモ的な手軽さも重要なポイントになる。となると、どうしても紙のノートはパソコン、スマホ、タブレットなどの機器・端末で作る「デジタル・ノート」に比べて利便性が劣る。デジタル・データは体裁を損なわずにいくらでも書き換え可能だからだ。
 「評価が高くない有用性のあるレビュー」で「だんだん手書きが面倒になって、結局PCで打ち込み印刷して張り付ける」ことになって「そんなことをしていると、この商品がの意味が無いようなきがします」というのは、まさにそのことを指している。ただしもちろんそうしたデジタル機器・端末の操作に慣れていることが前提になるが。

 とくに、一般論として残された時間が長い若い人ほど中身は何度も改訂されるはずなので、率直に言って実用的な観点からは紙のエンディングノートはお勧めしない。パソコンなどでデジタルノートととして作成し、それを都度印刷しておくのがよいと思う。
 ただ「評価が高くない有用性のあるレビュー」にもあるように、エンディングノートというものを書いてみたり、考えてみたりするための「きっかけ」としては有益だろう。自分の不測の事態に備えてどういうことを考えておかなければならないかを知るためには、「エンディングノート」はとても参考になるだろう。

エンディングを考える「きっかけ」としての役割

 さて、166のレビューをざっと見て『コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート』に対する評価ポイントをピックアップしてみた。

良い点

  • ページをめくって行くごとに自分がどう生きて来て、何を大事にしたいのか、考えを整理できるように作ってある。
  • 科目別に分類されて見分けやすく、行間が広いので書きやすい。
  • 銀行・相続・葬儀・医療介護など、多岐にわたって書けるようになっていてよかった。
  • 介護についての希望やペットの世話についてなど(普段食べているフードの銘柄など)細かいことを記入するページがたくさんある。
  • 意外と家族内で共有できていない重要情報をまとめられるのがいい。
  • 例文も豊富でわかりやすく詳細まで書くことができます。
  • パソコンとは違って、書き込むことで整理できる。
  • 可愛らしいマンガも載っていて楽しく書き込めるので、20代30代にもお勧め。
  • 以外に忘れてるものがあることにビックリした。エンディングノートというよりお役立ちノート。

不満点

  • 親族表の名前の欄が少ない。60代70代は兄妹が5人位いる人が多いと思います。
  • 友人知人の覧はもう少しページ数があっても良い。
  • 年金のページはもう一工夫欲しい。
  • もっと法律的な内容があればもっと良い。更にそれぞれの項目での実例を交えた「例題」等あれば参考になるだろう。
  • 漫画は一切不要。長い人生は漫画っぽく終焉するのではない。
  • 記述する内容が非常に多い。もう少し絞った方が良い。
  • 色々な書類を挟んでおきたかったのでA4がよかったなぁと思いました。
  • フリーメモの部分がもっとあると、いろいろなことを自由に記入できていい。
  • 細か過ぎて入力がとても面倒、もっと簡素化できないものかと思う。
  • インデックスがあれば、探しやすいとおもいます。
  • 書き直しができたり、メモを書くスペースがあればもっと良いと思う。
  • 電子版で追記修正後逐次紙に出力できたほうが良いと思う。写真も貼れる
  • 40代以上のPCを使わない人向けだなと思います。

 
 体裁や構成などは個人の好みの問題もあるが、これが本当に役に立つものかどうかは目的と動機に大きく依存するだろう。ただ先のレビューにもあったように、もっと気楽に、エンディングに向けて自分の考えをまとめたり、過去を振り返ったり記憶・記録を整理したりするための「きっかけ」として購入してみるのもよいだろう。

 そして「きっかけ」としては、まったく個人的な感覚に過ぎないが、紙の本やノートのほうがいいような気がする。実際に書き入れなくてもページをぱらぱらめくったり行きつ戻りつすることであれこれ思案したりすることでがきるし、実用的すぎないのが逆にいいかもしれない。
 そうした「きっかけ」としてはコクヨのエンディングノートに限る必要はないが、1000円以下でそれができるのであれば、じつはとてつもなくコストパフォーマンスが良いノートなのかもしれない。

 

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『コトダマ新聞』の主筆(代表)です。時流に流されずに死生観をめぐる文化論にまで掘り下げて考察したいと思います。

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