帰省して久しぶりに親子で歓談

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これを言ったら、おしまい 相続準備に子供の禁句

 「遺言、もう書いてくれたの?」――長女(52)からこう言われると、都内の女性Aさん(80)はいつも言葉に詰まる。

 別居している長女が遺言を求める理由は、相続税対策だ。Aさんには自宅のほかに大した資産はない。だが2015年に相続税が増税されると「課税される恐れがある」と長女。相続セミナーに参加し、課税される場合は相続手続きを早く終わらせる必要があると学んできた。

 長女は「今は妹と仲がいいけれど将来は分からない。遺産の分け方を事前に決めてくれれば、姉妹の相続争いは起こらない。だから遺言を書いてほしい」。さらにAさんに、平等に分けるためには家を売るのが一番いい、と助言した。預金は家の価値より少なく、平等に分けられない。争いを避けるにも納税にも、家をお金に換えるのが最良、というわけだ。

 理屈では分かる。でも、この家は先立った夫と若い頃に買い、娘たちを産み育てた。柱にも壁にも、夫と力を合わせて歩んだ人生の一歩一歩の思い出が染み込む。

 死後に売られるのは仕方ない。でも、自分はまだ生きている。今から手放すことを考えるのは――言葉も手も、そこで止まる。「遺言、書かなきゃね。そのうちにね」。Aさんは長女に、それしか言えない。

 コトダマの里のAzuです。
 前回までTakeさんの連載が続いていたので久しぶりの登場になります。TakeさんはRyuさんがいない間は活き活きとしてしたのですが、だったら真面目に仕事してもらいたいです。

 さて師走も半ばになり、そろそろ年末年始の準備を始めている方も多いと思います。わたしは実家は都内なので田舎に帰省することはないのですが、久しぶりに実家に帰省してお祖父ちゃんお祖母ちゃんとゆっくり過ごされるご家族も多いでしょう。

 とくに小さなお子さん(孫)がいるご家庭では、孫もお祖父ちゃんお祖母ちゃんも大はしゃぎでしょう。元気いっぱいの孫の相手でへとへとになっているお祖父ちゃんお祖母ちゃんの姿が目に浮かびます。

 ところでお父さんお母さんの方では、久しぶりに会った機会にお祖父ちゃんやお祖母ちゃんと話しをしたり相談したりしなければいけないことがいろいろあるかもしれません。

 とりわけお祖父ちゃん、お祖母ちゃんが高齢で一人暮らしだったりすると、病気になったりしたらどうするのかとか心配事も多いでしょう。

 そのためにいろいろな事態を想定してきちんと準備をしておいたり、そのために親とよく相談しておいたりするのは、むしろ子どもとしての義務であるとも言えるでしょう。

 遺言や相続の問題もこうした準備の中の一つであると言えます。そう考えればそれについて親と話をしたり相談したりしようとすることは、何ら非常識でも思いやりに欠けるようなことでもないように思えます。

 しかしここでまの話は一見正論で合理的なように見えますが、じつは人のココロをまったく無視しているという点で思いやりに欠けるところがあると思います。

 もし親のことが心配であれば、ふだんから連絡をとって少しずつ準備を進めていけばいいはずです。そのなかでどうしても会って相談しなければなないようなことがあれば、例えば帰省などの機会にきちんと相談すればよいでしょう。

 遺言や相続などについても、ふだんからそのように連絡を取り合っていれば何かの機会に自然に話題になるでしょうし、かりに久しぶりに帰省して話題にしても唐突な感じはせずごく自然に相談できるでしょう。

 それに対して、ふだんまったく親をほったらかしにして、ずっと寂しい思いをしていた親と会って、いきなり遺言や相続の話はないんじゃないかなと思います。

 本当は親のことを心配しているんじゃなくて自分のことを心配しているんじゃないか、と言われても仕方がないと思います。

 たしかに最近遺産相続をめぐってトラブルが増えてきて、それを防ぐために十分準備をしておく必要があるとは思います。そしてその準備のために、いろいろなアドバイスやサービスも増えてきてはいます。

 いますが…… どこかポイントがどんどんズレていっているような気もします。いくら事務的に完璧に相続の準備しても、“ココロの相続”がなければせっかくの準備も空しいような気がしますが。

 さっかく久しぶりに帰省してゆっくり家族一緒にいられるんだったら、「お父さん・お母さんが子どものころお祖父ちゃん・お祖母ちゃんを困らせた話」とかいっぱい孫に話しを聞かせてやった方がよっぽど「相続」の準備になると思います。

 ちなみに余談ですが、私自身は親が近くにいるのでふだんからお互い死んだらどうするかとか世間話のように気軽に話をしています。わたし自身については、以前記事にしましたようにストックホルムの森の墓地に埋葬してもらいたいと常々話しをしているのですが、親からは「本当にそうしてもらいたいなら全部自分で準備しろ」と言われていますので今から「終活貯金」に励んでいるところです。

 

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