Man Reading Book and Sitting on Bookshelf(Source:About Writing)

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一向に増えない利用者と利用希望者―定期調査「電子書籍」(9)

 このレポートは、インターネットコムと goo リサーチが携帯電話やインターネットを活用したアンケート調査を定期的に行い、その結果を発表するものである。今回は「電子書籍」について調査した第9回である。

……(中略)……

 電子書籍/雑誌を読みたくないと答えた492人(全体の45.3%)に理由を質問したところ、「紙の書籍/雑誌の方が好き」(42.5%)、「画面では読みにくい」(42.1%)、「紙の書籍/雑誌で十分満足している」(35.2%)という答えが多かった。

 こんにちは。コトダマの里の”リサーチ・ディレクター”Takeです。
 全然関係ありませんが、「○○マネージャー」とか「××ディレクター」とかという肩書きの名刺をもらうことがありますが、どう違うのでしょうか。よく分からないので、念のため今回は「ディレクター」にしておきました。

 さて前回は、アンケート調査の結果によると一般の人の電子書籍に対する関心は低調なままでコトダマの里も早や冬支度、という話題でした。

 (部屋の中から怒りの声が……)え? あ、違いました。そもそもこのアンケート調査の結果は必ずしも信頼できない。なぜなら、「電子書籍」とは何か、ということを多くの人はまだ分かっていないから、ということでした。

 しかしさらに突っ込んでみると、「電子書籍」とは何かということを多くの人はまだ分かっていない、という事実そのものが「電子書籍」が必ずしも一般に普及していないことを物語っているとは言えると思います。
 じっさいアンケート調査にケチをつけはしたものの、いろいろなデータや情報を総合するとやはり必ずしも業界(アマゾ○とか楽○とか)が喧伝するほど盛り上がってはいない、というのが実態のようです。

 前回紹介したインターネットコムとgooリサーチの「電子書籍」についてのアンケート調査では、電子書籍を「読みたくない」(非利用意向者)の理由についても尋ねています(複数回答)。その結果は以下の通りです。

電子書籍を読まない理由(出典:japan.internet.com)

電子書籍を読まない理由
(出典:japan.internet.com)

 「そもそも書籍/雑誌を読まない」と答えた人が25%います。約4人に1人ですね。ふだんはテレビしか見ない、とか、ネットしか見ない、という人はこのように答えると思います。そういえば最近ネットばかり見ていて本読んでいないなあ…

 注目すべきは「紙の書籍・雑誌の方が好き」(42.5%)、「紙の書籍・雑誌で十分満足」(35.2%)という回答です。
 そもそも「本をよく読む」人には、「趣味」で読む人「仕事」で読む人の2通りのタイプがいると思います。
 後者の「仕事」でよく本を読む人は、あくまで本に書かれてある情報や知識を収集・習得するために本を読むわけですから、そう人にとって本は機能的・道具的な価値しかない。したがって情報や知識を収集・習得するために「紙の本」より機能的・道具的価値があるものであればそちらの方がよい。
 そうすると総合的に見てそうした機能的・道具的価値は紙の本より電書の方が高いので、仕事でたくさん本を読むような人は電書に移行するでしょう。

 他方、「趣味」で本を読む人のなかには、その嗜好の対象に本に書かれてある「内容(情報や知識)」だけではなく「本というオブジェクト(物理的対象)」が不可欠のものとして含まれている人も少なくないと思われます。
 かく言うわたしも、本当に好きな本は紙の本で所有しておきたい、と思っています。もちろんその本の内容が好きだからではありますが、その「好き」という感情がある一定レベルを超えると一種の「偶像崇拝」のようになって「物体として愛でたい(崇めたい)」という感情に高まるのです。
 わたしの知人にアニメ・オタクがいるのですが、その人も本当に好きなアニメのキャラクターは「フィギュアで愛でたい」ようです。
 それと同じ感情でしょう。たぶん。

ミカサ・アッカーマン

ミカサ・アッカーマン

 ただ、そうは言っても紙の本の大きな難点はまさに「物体」であることで、その所有量には「物理的限界」があることです。
 ただしこの「物理的限界」は、その人の居住環境や経済力(購買力)などに依存します。いずれにしても大邸宅に住んでいる大富豪でない限り好きなだけ本を所蔵できるということはなく、本の取捨選択が生じてきます。そのようなとき、電子書籍は大変助かります。

 例えばわたしは『病んだ魂―ニルヴァーナ・ヒストリー』のような”タマシイのバイブル”は紙の本を手放すつもりはありませんが、そういうもの以外は電子書籍にしています。

病んだ魂

マイケル・アゼラッド
『病んだ魂―ニルヴァーナ・ヒストリー』

 

 ただ、電子書籍に慣れて電子書籍リーダーに「好きな本」が貯まってくると、電子書籍リーダーを愛でるようになってきます。そして「コボちゃん」とか「キンちゃん」とか愛称で呼んでお腹や背中をさすってあげたりするようになります。(タブレット端末より電子書籍専用端末の方がそうなりやすいです。)

 ウソだと思うでしょうか? そういう人はぜひ電子書籍リーダーを買って試してみて下さい。

 

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Take

コトダマの里のIT事業部長兼SE兼お茶係です。主に電子書籍やタブレットなど最新のICT(情報通信技術)の動向について斜め30度ぐらいから考察します。

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