photo credit: aldenchadwick via photopin cc

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ペットに遺産を残したい 飼育を条件に遺言や信託で

 自分が死んだらペットはどうなるのか? こんな不安を抱える高齢者は少なくない。

 昨年9月、飼い主を対象にしたペットのためのエンディングセミナーが大阪市内で開かれた。定員50人に対し、申し込みは70人以上。

 セミナーでは、遺言書の作成など具体的な手続き方法が紹介された。主催者の一人、本田みつ子さんは「動物を飼育するということは、一生飼うという責任を持つことです」と話す。

 ペット法学会副理事長の吉田真澄弁護士は「相続では、他の財産はいるが、ペットはいらないというケースもある」と説明する。

 相続手続きが終わったらペットが殺処分されるケースもあるという。こうした最悪の事態は、事前に家族で話し合うことで防ぐことができる。吉田弁護士は「ペットの飼育は世話の仕方など相性もある。餌や散歩の内容など詳細も詰めておいた方がいい」。

 

「ペットの世話のための費用」を遺産として残す

 コトダマの里のAzuです。9月も末になりとくに朝晩はめっきり肌寒くなってきましたが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

 さて、前回は高齢者のペット飼育に関する問題を取り上げました。

 その中で、高齢者にとって自分の死後にペットの世話をどうするかということは終活の重要なテーマの一つとなる、と書きました。

 人生の最期の時期を「家族」の一員として共に過ごしてしてきたペットです。自分が死んだ後どうなるのか不安を抱えている高齢者の方は多いと思います。そこで今回は、どのような方法があるかを具体的に考えてみたいと思います。

 まず当然、家族など相続人の誰かが世話を引き継ぐことが考えられます。ただ、住宅事情やペットとの相性の問題もありますので、当初は快く承諾したとしても実際に世話を引き継いでから手に負えなくなったり何らかの問題が生じて手放すことになってしまう可能性もあります。本当に無理なく世話を継続できるかあらかじめよくよく相談したり打ち合わせしたりする必要があるでしょう。

 世話に関しては不慣れな素人よりその種類の動物に慣れた専門家(愛犬家、愛猫家など)に任せた方がよいかもしれません。その場合は動物愛護団体・サークル・NPOなどとコンタクトをとって、そのネットワークを通じて任せられる人を探す必要があるでしょう。

 ただ、ペットの世話には当然お金がかかります。もし遺産があるのであれば、世話を引き継いでくれる人に「ペットの世話のための費用」の遺贈を遺言で明記しておいたほうがよいでしょう。(ちなみにペットは直接遺産を相続できません。)

 法律的にきちんとした形でペットのために遺産を残す方法としては、ペットを世話してくれることを条件に遺言を書き、間接的にペットに遺産を残す「負担付遺贈」(生前に契約書を作成する場合は「負担付死因贈与契約」)、あるいはペット飼育用の財産を飼い主が作った合同会社で管理する「ペット信託」という方法などがあります。ちなみにペット信託では、ペットが適正に飼育されているかどうか信託監督人を置いて監督することができるそうです。

 こうした方法のどれがベストかは個々の事情に応じてケースバイケースでしょう。行政書士の飯塚重紀氏は次のようにアドバイスしています。

一人暮らしとペットのための相続ばなし~「死因贈与」「遺贈」「信託」の三つの方法を考える

 ……ではこれらの方法のうち、どれを選択すればよいだろうか? ペットの種類や数、既往症の有無や推定される余命など、また想定される自身の相続環境(相続人が誰か、トラブルの可能性など)や譲渡の対象となる財産の状況、その譲渡方法によって選ぶべき方法は異なってくる。

 目安としては、ペットを託す相手に確実に財産を譲渡したいということであれば、「負担付遺贈」がよいだろう。ペットの生活をきちんと見守る形を整えたいということであれば、「信託」という方法も検討してみていい。

 
 でも結局、最後のところは「実際に世話を任せる人が愛情をもって世話をしてくれるか」ということに尽きるのではないでしょうか。

 そして「愛はカネで買えるか」というと、うーん…… 難しい問題です。

 少なくとも言えそうなのは、任せる相手とどれだけコミュニケーションをとったか、ということが鍵を握りそうな気がします。なぜなら、結局は人のココロ(心)の問題だとしたら、お互いのココロ(心)を通じ合わせるにはコミュニケーションを重ねるしかないからです。

 その意味では、前にペットの相続は終活の重要なテーマと言いましたが、終活の中でもかなり大変なテーマと言えそうです。

 

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