photo credit: Beverly & Pack via photopin cc

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土葬が主流!? 母国でのお葬式事情を、日本在住の外国人に聞いてみた!

 日本では通夜や告別式などの儀式を通して、故人の死を悼み、冥福を祈り、別れを告げますが、外国ではどのような別れの儀式が行われるのでしょうか。日本に住む20人の外国人に聞いてみました。

■お寺でお坊さんに3日か7日間お祈りしてもらって、その後はそのままお墓に埋めるか火葬します。火葬の場合は少し骨を取ってお墓に置いて、残った骨は海に流します(タイ/30代前半/女性)
■教会で葬式をします。火葬は最近増えていますが、基本的にはしません(スウェーデン/40代前半/女性)
■土葬が一般的だと思います(トルコ/30代後半/男性)
■火葬しない(ペルー/40代後半/男性)
■亡くなった方がカトリック教徒の場合、遺族とその親友が集まり、教会で神父の追悼演説を聴きます。その後、皆で墓地に向かい埋葬を行います(イタリア/30代前半/男性)
■教会に参列した後、墓地で儀式があり、棺おけを土葬又は火葬します(ドイツ/30代後半/男性)
■カトリックの場合は土葬、最近では火葬が多いです(フランス/20代後半/女性)
■埋葬、又は火葬。火葬は安価なため、最近ではとても一般的になってきました(オランダ/30代前半/男性)

 かつては日本も土葬が一般的でしたが、墓地不足や衛生上の問題から火葬に移行しました。欧州では土葬が一般的ですが、埋葬費用の高さもあり、火葬が徐々に増えてきているようです。

「弔い(供養)のカタチ」へのこだわりはもはや乏しい

 日本では現在はほぼ100%近く火葬であるが、法律上土葬が禁じられているわけではない。ただし、東京や大阪など大都市では主として公衆衛生上の理由で土葬を禁止している。他の自治体でも土葬は特別な許可が必要であったりして、実質的には規制されている。

 伝統的に埋葬の形式は、宗教の教義および儀礼と密接に結びついている。死後の復活の教義をもつキリスト教やイスラム教では、伝統的に火葬に対する忌避や抵抗は大きかった。それでも、欧米では費用的な面などから火葬にする割合も増えているようだ。

 そういう点では、国民の多くが実質的に無宗教の日本は、他の国や地域に比べて埋葬の形式に対する心理的なこだわりはあまりないと思われる。したがって、国民のほとんどが火葬といってもそれは便宜的なもので、火葬に対するこだわりがあるわけではないだろう。

 ということはこれまで再三指摘したように、「死の個人化」という趨勢を背景にして、法律上問題がなく費用面で負担が大きくなければ、故人(個人)の遺志(意思)にしたがって様々な「弔い(供養)のカタチ」が選択されるようになっていくかもしれない。散骨や樹木葬などが近年注目を浴びているのもそうした背景からであろう。

 その一方で、全体としては「葬儀の簡素化」が進んでいくであろう。ただしそれは「弔い(供養)のカタチ」へのこだわりがなくなってきたことの表れにすぎない。

 しかしそうは言っても「弔い(供養)」そのものを無用と考えている人はあまりいないはずである。例えば極端なことを言えば、遺体はたんなる“生ゴミ”だから“ゴミ処理”されてよい、と思っている人はほとんどいないと思う。

 つまりいくら「弔い(供養)のカタチ」が簡素化し多様化したとしても、「弔い(供養)のココロ」は時代や文化を超えて普遍的に存在し、存在し続けていくはずである。つまり、「弔い(供養)のココロ」への“こだわり”は依然として、あるいはより一層強いはずなのである。

 したがって、すでに指摘したことではあるが、これからの弔い(供養)のあり方は「カタチ」から「ココロ」へと比重を移していくだろう。

 

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『コトダマ新聞』の主筆(代表)です。時流に流されずに死生観をめぐる文化論にまで掘り下げて考察したいと思います。

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