色とりどりのキャンドルが飾られた祭壇(出所:さがみはらぶ)

色とりどりのキャンドルが飾られた祭壇
(出所:さがみはらぶ)

さがみんちゅfile004 大津史明(エンディングプランナー)が語る「キャンドル葬」

―一般的に葬儀のイメージは、モノトーンで、暗い、寂しい、悲しいものだと思うのですが、そこにカラフルなキャンドルを使うのですか?

「そうですね、そういった従来の『悲しい葬儀』をしたくないという希望があるときにキャンドルが役に立っています。以前、無宗教のある方がキャンドルを使った葬儀をしたいとおっしゃって、キャンドル葬を施行したのがはじまりでした。その葬儀では、お焼香の代わりに小さなキャンドルを灯すということをしたのですが、そこで、自分がキャンドルに魅せられたんですね。」
「キャンドルは、ただ暗く悲しいだけのお別れの儀式ではなく、心のこもった明るいお別れの場にしたいときにとてもマッチします。」

―キャンドル活動のきっかけは?

「先ほども述べたように葬儀でキャンドルに魅せられたというのが一つあります。それに加えて、いろいろ調べていくうちに、キャンドルの炎に自然の波動と同じ 1/fのゆらぎがあり、癒しの効果が高いということがわかりました。 それが、亡くなった方の遺族を癒すのに効果があるのだと知り、自分でも作ってみようと思いました。小さな炎を見ているだけで、ゆったり落ち着いた気分になり、リラックスできますよね。」

 近年、「葬儀の簡素化」が進んでいるが、遺族の側の経済的事情などではなく故人(個人)の意思によるものであれば、残された遺族に迷惑をかけたくない、という配慮を動機としていることが多いだろう。

 たしかに、故人が亡くなって何かと心労の多い状況にある遺族に自分の葬儀に関する事柄でさらに負担をかけたくない、というのはあってよい一つの配慮である。ただ、さらに「一歩進んだ」配慮として、遺族の心の慰めや安らぎとなる葬儀ないし弔いを自らの意思(遺志)で演出する、ということがあってもよいと思う。

 紹介記事にあるような「キャンドル葬」も、もしそれが故人の意思によるものであるならば、残された遺族に対するそうした配慮がうかがえる、「ココロが温まる」弔いのスタイルの一つと言える。あるいは、遺族の側からの故人への配慮としてもありうるだろう。

 こうした、従来からの「カタチ」に囚われない「個性的」なスタイルの弔いは、まさに「個性的」であることによって故人と遺族の「ココロのつながり」を示すという効果があるように思われる。

 葬儀の「カタチ」から「ココロ」へという傾向はこれからますます強まるだろう。

 

LINEで送る
Pocket

The following two tabs change content below.
『コトダマ新聞』の主筆(代表)です。時流に流されずに死生観をめぐる文化論にまで掘り下げて考察したいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。


*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)