主な死因別死亡数の割合

主な死因別死亡数の割合

「96%該当」の覚悟 50代からの相続対策のタイムリミット

 もしも、遺言書が作成できる年齢に達する15歳以上の人が死亡してしまうとすれば、どのくらいの年齢である可能性が高いのでしょうか。厚生労働省の人口動態統計によると、平成23年に死亡した人の年齢別構成のうち、15歳以上が占める割合を100%とした場合、50代以上が実に「96%」を占めている、ということがわかります。
 また、今度は死因順位別の死亡数を見てみると、別の現実が浮かび上がってきます。実は、老衰や慢性の肺疾患など、ゆるやかな形で進行していく最期というものは、割合としてはあまり多くありません。心臓発作や急性肺炎、脳出血や交通事故など、予想や準備ができない形で急逝してしまう可能性を含んだ死因が、総数で見るとかなり高い割合を占めていることがわかります。

 記事で紹介されている厚生労働省人口動態統計によると、主な死因の年次推移に関しては、悪性新生物(ガン)は、一貫して上昇を続けていて、平成23年の全死亡者に占める割合は28.5%となっている。
 全死亡者に占める割合は、心疾患が15.5%、肺炎が9.9%、脳血管疾患が9.9%となっている。

 ガンの場合は、一定期間の闘病生活を経て万策尽きて亡くなるという人が多いだろう。そしてその闘病の過程である程度は自らの「死」を覚悟して、納得のいくエンディングを迎えるために遺書を書くとか、やり残したことをやるとか「死ぬための準備」をそれなりに整えて亡くなる人は少なくないだろう。
 それに対して、心疾患、肺炎、脳血管疾患などは、突然発症して「予期せぬ死」を迎えた人が多いと考えられる。もちろん、背景要因として運動不足など生活習慣などが考えられるのでまったく身に覚えがなく発症するというわけではないだろうが、多くは普段どおりの生活をしながら突然倒れるというケースだろう。
 これらの病気に不慮の事故の4.8%を加えると、約40%の人は「予期せぬ死」を迎えていることになる。
 さらにいえば、ガンであろうとも発病そのものは「予期せぬ」事態だったことがほとんどであることを考えれば、亡くなる人のほとんどは何らかの程度で「予期せぬ死」を迎えていると言ってもよいのかもしれない。

 そう考えると、われわれは「予期せぬ死」を「予期」して、それなりの準備をしておく、というのが現代人のあるべき構えと言えるのではないだろうか。人間は必ず死ぬが、いつ死ぬかは分からない。この事実ゆえにえてして「死ぬための準備」は先送りされがちだが、本当はそれは「今すぐに」するべきことを教えているのである。

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『コトダマ新聞』の主筆(代表)です。時流に流されずに死生観をめぐる文化論にまで掘り下げて考察したいと思います。

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