わたしの「熟年離婚ドラマ」 数年前、『熟年離婚』というドラマが放映され、話題を呼びました。仕事一筋だった夫(渡哲也)が定年退職を迎えた日に、長年連れ添ってきた妻(松坂慶子)から突然離婚届を突きつけられる、という話です。「わたしも主婦を卒業したい・・・」。妻は一見何不自由なく幸せな家庭生活を送ってきたかのように見えて、じつは家庭を顧みようとしない夫に対して長年不満を募らせていて、もうこれ以上自分を犠牲にすることは我慢できなかったのです。わたしは、この番組が始まった当初から食い入るようにテレビを見ていました。そして番組が終わったときにはいつも、深いため息をつきました。細かいところで違いはあるものの、根本的なところではわたしたち夫婦にそっくりだったからです。


結婚して苦労を買う 「苦労は買ってでもしろ」とよく言われます。これは、人生のどんな苦労でも後々役に立つ知恵や教訓が必ず含まれている、ということを意味していると思います。わたしは、結婚をして、夫からまさに「苦労を買い」ました。いまから思うと、これはまったく無駄な買い物でした。無駄どころか大損でした。しかし、過ぎたことをいつまでも悔やんでいても仕方がありません。めげないのが、わたしの一番の取り柄ですから。日本人の平均寿命という観点から見ればわたしはすでに人生の折り返し地点に差し掛かっているところですが、わたしとしてはこれからが人生の本番だと考えています。